今回は必要のなくなった自動車について、その自動車を廃車にするにはどのような流れで進んでいくのかという点についてご紹介します。以前『軽自動車の廃車手続きフロー』につきましては記事にまとめていますので、軽自動車の廃車の流れが知りたい方はそちらをご覧ください。
自動車の廃車手続きは、ディーラー等に依頼して進めるものだと考えている方も多いかもしれませんが、手間や時間がかかる事を無視すれば自分で行う事も出来るのです。ディーラーなどに廃車を依頼した場合には、手続きの代行費用などが必要になる為、少しでも費用を抑えたいと考えている方であれば、今回の記事を参考に自分で進めてみるのも良いかもしれませんね。もちろん自動車の廃車には、他にもお得な方法がございますので、そちらの情報も本記事内でご紹介したいと思います。
タイトルにもある通り、本稿は『普通車』の廃車手続きの流れをご紹介します。実は、自動車の廃車と言っても『普通車』と『軽自動車』では、その手続きに少し異なる点があるという事を覚えておきましょう。
おすすめの廃車買取業者
自動車の廃車手続きの専門業者をご紹介します。カーネクストは、全国対応で廃車手続きを行っている廃車専門店です。
軽自動車と普通車の定義って何?
自動車を表す時に頻繁に使われる『軽自動車』や『小型自動車』、『普通車』という言葉ですが、これはどういう定義があるかご存知ですか?インターネット等を見回しても、これらの違いが分からないという声は非常に多く見ることが出来ますね。そこで、本題に入る前に、本稿で対象とする『普通車』とはどういった自動車なのかをご紹介しておきましょう。
軽自動車
まずは軽自動車です。軽自動車は『全長:3.4m以下、全幅:1.48m以下、全高:2.0m以下、排気量:0.66L以下、乗車定員:4人以下』の自動車と定義されている自動車です。軽自動車と言えば「ナンバープレートの色が黄色の自動車」というイメージが非常に強く、ナンバープレートの色で判別していたという人も多い事でしょう。しかし、2017年4月以降は、軽自動車であっても「白ナンバー」を選択できるようになっています。これは2017年4月より国土交通省が交付を開始した「ラグビーW杯2019」の特別仕様ナンバープレートを選ぶことにより、軽自動車でも白ナンバーになるという物です。他にも同年10月より「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」特別仕様の白ナンバーも選べるようになっています。このような理由もあり、近年ではナンバープレートを見ただけでは軽自動車と判断できないようになっています。
「ラグビーW杯2019」や「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」の特別仕様ナンバーは、1000円以上の寄付金を支払う事で図柄が入ったナンバープレートを選択することも可能です。
小型自動車
小型自動車についてですが、軽自動車も車体は小型ですし、どこで分類されているのか今一わからないですよね。定義的には、『全長:4.7m以下、全幅:1.7m以下、全高:2.0m以下、排気量:2L以下』を満たし、軽自動車に分類されない自動車の事を指しています。また、『小型』というのは車体の大きさという訳ではなく、車体が小さくても排気量が2L以上の自動車は普通車に分類されます。
普通車
普通車は『車両重量:5トン未満、最大積載量:3トン未満、乗車定員:10人以下』を満たす自動車で、かつ上で紹介した小型車の規格を1つでも超える自動車の事です。所謂3ナンバーに属する自動車の事です。皆さんが良く聞く自動車の分類については、上記の様に定義されます。上述の通り、『普通車』とは本来3ナンバーに属する自動車の事であるのですが、「軽自動車と普通車」等といった表現がなされる場合には、普通車の中に小型自動車を含んでいる場合がほとんどで、「軽自動車かそうでないか」といった意味合いになります。
本稿でいう『普通車』も小型自動車を含めたものとなります。それでは以下で、廃車手続きの流れを見ていきましょう。
永久抹消登録の流れ
永久抹消登録は、自動車の解体を前提とした廃車手続きで、この手続きを行うと二度と公道で走行することが出来なくなります。
STEP01 自動車を解体し、ナンバープレートを受け取る
永久抹消登録の場合、まず自動車を解体する必要があります。自動車重量税の還付を受けるには、車検の残存期間が1ヵ月以上で、自動車リサイクル法に基づいて適正に解体処理された場合に限ると定められている為、自動車リサイクル法に定められた解体許可を持つ業者に依頼しましょう。自動車のナンバープレートは、今後の手続きに必要になるので、前後2枚とも忘れずに受け取りましょう。また、自動車リサイクル料金が未払いの方は、この時に支払う必要があります。自動車の解体費用は、解体業者により変わり、自走できない自動車は別途運搬量が必要になります。
永久抹消登録の場合でも、何らかの理由で車体は残しておきたいといった場合『滅失・用途廃止』という手続きを進めます。詳しくはこちらの記事をご参照ください。
STEP02 解体報告記録日を受け取る
自動車の解体が完了すると、『解体報告記録日』を教えてもらいましょう。『解体報告記録日』は、今後の手続きに必要となるので忘れないようにきちんと記録しましょう。ここまでの流れは、基本的に軽自動車の場合と同様です。
STEP03 必要な書類を準備し、陸運支局で手続き
軽自動車の廃車手続きとの大きな違いはココです。普通車の廃車手続きは『陸運支局』で進める必要があると覚えておきましょう。解体が完了したら15日以内に書類を揃え、陸運支局で手続きを進めてください。普通車の場合は、自動車税の還付金が受け取れるのも軽自動車との違いと言えます。
一時抹消登録の流れ
次は『一時抹消登録』の流れです。一時抹消登録は、その名前の通り一時的に自動車の使用を停止する場合に行う廃車手続きです。1年以上使用しない自動車があれば、税金や自賠責の支払いをストップできるため金銭的なメリットがあります。
STEP01 ナンバープレートを外す
自動車のナンバープレートをはずします。本来、自動車のナンバープレートを自分で外す行為は違法行為となります。しかし、現在では暗黙の了解として「自分でナンバーを外しましょう」となっています。一番いいのは、解体業者や整備工場に持ちこみ、ナンバープレートを外してもらう事ですが、この場合は、自宅まで自動車を持ち帰るには仮ナンバーを用意するか、レッカー費用が必要となります。
STEP02 必要な書類を準備し、陸運支局で手続き
書類とナンバープレートの準備ができたら陸運支局に行き廃車手続きを進めます。一時抹消登録完了後に貰える廃車証明書は、その自動車を再登録したい時や、やっぱり解体したいと思った時に必要になるので大事に保管しましょう!
解体抹消の流れ
解体抹消は、一時抹消登録している自動車で「やっぱり二度と乗らないから解体しよう」と思った時に必要な手続きです。
STEP01 自動車を解体する
まず自動車を解体する必要があります。永久抹消登録時と同じく「自動車リサイクル法」に基づいて解体しましょう。一時抹消登録している自動車のため、解体業者に自動車を持ち込むには仮ナンバーの発行か、レッカー費用が必要になります。
STEP02 解体報告記録日を受け取る
自動車の解体が完了すると、『解体報告記録日』を教えてもらいましょう。『解体報告記録日』は、今後の手続きに必要となるので忘れないようにきちんと記録しましょう。
STEP03 必要な書類を準備し、陸運支局で手続き
必要書類とナンバープレートが揃ったら陸運支局に行って廃車手続きを進めましょう。廃車手続きには、一時抹消登録完了時に発行された『廃車証明書』が必要となります。万が一、廃車証明書が紛失していた場合には別途手続きが必要です。廃車証明書を紛失した場合の対処法はコチラをご参照ください。
廃車手続きを『廃車買取業者』に依頼する
普通車の廃車手続きは、進める手続き方法によって変わりますが、上記の様な流れとなります。これを見ても分かる通り、普通車の廃車は意外と手間と時間がかかる物で、面倒な手続きは嫌だとディーラーなどに費用を支払い、廃車手続きを進めるといった方も少なくありません。
しかし、永久抹消登録の様な自動車の解体を前提とする廃車手続きの場合には『廃車買取業者』に連絡することがオススメです。『廃車買取業者』は、まだまだ聞き慣れない言葉かもしれませんが、廃車買取業者であれば廃車にするような「もう動かない自動車」であっても買い取ってくれるのです。
廃車買取業者は、解体後の車両を鉄やアルミの資源として売却したり、まだ使えるパーツや部品をリサイクルすることが出来る為、通常中古車として価値を見出すディーラー等と違い、ボロボロの自動車であっても資源として査定してくれます。もちろん、廃車に必要な手続きなどは廃車買取業者が全て無料で行ってくれますし、自走できない自動車の場合も無料で引き取りに来てくれる業者もあります。
自動車の廃車が頭に浮かんだ場合には、まず廃車買取業者に連絡することが一番賢い方法かもしれませんね!
まとめ
今回は、普通車の廃車手続きの流れについてご紹介しました。軽自動車と普通車の廃車手続きの大きな違いと言えば手続きを進める機関が違うという事です。また、還付金等も軽自動車と普通車では貰えるものが異なりますので、廃車手続き前に自分はどの還付金が貰えるのか調べておくといいですね。
普通車の廃車手続きは、上述のように自分で行う事は可能ですが、書類作成やあちこち行く必要があるなど、非常に手間がかかる事は事実です。その為、多少の費用は掛かっても業者に依頼しようと考える方も多いものですが、廃車買取業者に廃車を依頼すると、手続きを無料で行ってくれるだけでなく、自動車を買い取ってくれるのでお金が返ってくるという事を是非、覚えておきましょう。