自動車の処分が必要になった時には、ほとんどの方がディーラーや中古車販売店に売却する事を考えると思います。しかし、処分を考えている自動車が事故車や水没車の場合、買い取ってもらう事が出来ないと言うお話はよく聞きますよね。
ここで疑問に思う事は、「そもそも水没車とはどういった自動車なのか?」や「何処からが水没車に定義されるのか?」という事ではないでしょうか?事故車の場合は、見た目からも「売却できそうにないな…」と判断できそうなものですが、自動車が水に浸かったからと言っても、見た目を綺麗にすれば問題ないようにも思えますよね。さらに、そもそも自動車は、大雨の中でも走行するようなものですし、ある程度、水に浸かったぐらいでは問題ないのでは?と思う事も多いと思います。
そこで今回は、中古車として売却できなくなってしまう『水没車』の定義はどのような物なのかについてご紹介したいと思います。
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水没車の定義
それでは最初に、『水没車』の定義についてご紹介していきましょう。今年の7月、西日本に大きな被害をもたらした『平成30年7月豪雨』の事はまだまだ記憶に新しいですが、このような豪雨での洪水やゲリラ豪雨で水に浸かった自動車は『水没車』や『冠水車』等と呼ばれます。
水没車も冠水車も、中古車市場では同じ意味合いで使われる言葉なのですが、こういった自動車は価値が激減してしまうと言われています。それでは、どの程度まで水に浸かった自動車が『水没車』や『冠水車』と呼ばれるのでしょうか?
以下で、『水没車』や『冠水車』の定義を見ていきましょう。
水没車の定義はきちんと決められています。
それでは水没車の定義を見ていきましょう。普段、自動車を運転する時に、道路が冠水まですることはなくても、ゲリラ豪雨などの非常に強い雨の中を走らせることも少なくありませんよね。このような豪雨の時に、自動車を走行させた場合でも『水没車』になってしまうのでしょうか?
中古車市場で、自動車が『水没した』と判断される基準は、もちろん設定されており、これは、日本自動車査定協会が検定基準を作っているのです。日本自動車査定協会が定めている水没車の定義では『水没車とは室内フロア以上に浸水した車、または浸水の痕跡が複数確認できる車』となっており、つまりドアの下部分まで水位が上がり、フロア内に水が入ってしまえば、完全な『水没車』となってしまいます。
日本自動車査定協会が言う『浸水の痕跡』は、以下のような物だそうです。
通常の使用では発生しない箇所にさび・腐食がある。
- シートのスライドレール、スプリング、レールの取付けボルト
- ペダル類のブラケット、リターンスプリング
- ステアリングポスト付近
- センターコンソール取付けボルト
- ドアトリムボードの金属部分(確認には内張り取り外しが必要)
- シートベルト取付けボルト
- フロア(確認にはリヤシート取り外しが必要)
- ワイヤーハーネスのコネクタ
- シガーライター
通常の使用では付着しない汚れ・シミがある。
- 粉末状の汚れ(ドロ水が乾いて粉末状になったもの)
フロア、マット、シートレール、シート、ドア内、メーター類、ヒーターダクト、ワイヤーハーネスのコネクタ、ヒューズボックス等- 水位跡
シートベルト、内張り、シートドロ又はカビの臭い
- 室内
- エアコン作動時
浸水の痕跡は、上記の様にかなり細かく基準が作られています。このような痕跡は、通常の自動車利用をしている場合には、複数表れるような事はないと考えられるため、水没車の基準となるのです。
水没車の価値が激減してしまう理由
水没車の定義については分かっていただけましたね。それでは、なぜ水没車になるとディーラー等に買取り拒否をされたり、自動車の価値が激減してしまうのでしょう?これについては、そこまで複雑な理由がある訳ではなく『一度水没してしまった自動車は、綺麗に修理したとしてもいつ故障するか分からなくなる!』ためです。
ディーラーや中古車販売店が自動車を引き取る理由は、中古車として再販することが目的です。ここで考えてほしいのは、水没車の様に『いつ故障するかわからない自動車』に買い手がつくのか?という点です。当たり前のことですが、購入してもすぐに壊れてしまう可能性がある自動車など、ほとんどの人は敬遠しますよね。その為、売却しようと思っても基本的に『激安価格』での売却しかできませんし、何らかの理由で買取りするような場合でも二束三文でしか買取りしないのです。
一度水没してしまった自動車には、以下の様な問題が出ると言われます。
ドア内張り
- ドア内張り内シーリングスクリーンのはがし跡
- 接着剤(ブチルゴム)に粉末状の汚れ
- 各トリム類の製造年月と初度登録を確認
エンジンルーム
- シリンダブロック及びヘッドカバーボルトのさび
- アルミ製部品の腐食、変色
- ラジエータコアサポート、エアコンコンデンサの変色、粉末状の汚れ
電装
- オルタネータ及びエアコンコンプレッサーの腐食
- 各電装関係の作動不良(パワーウインド、ナビ、オーディオ等)
- 計器類各パイロットランプ異常(ABS・エアバッグ・触媒センサ等)
- レンズ内の粉末状の汚れ、変色
- ヘッドランプ反射鏡のくもり
トランクルーム
- 工具格納トリムボードの変形
- 工具・ジャッキのさび、粉末状の汚れ
- トランクマット及び内張りの交換跡
- トランクルーム内のさび、臭い
その他
- エンジンオイル、AT車のトルコンフルード変色、白濁
- 検査証、自賠責保険証の汚れ又は再発行
- 取扱説明書、整備手帳の汚れ又は欠品
これほど多くの不具合が出る可能性がある自動車を買いたいと思うような人はほとんどいないですよね。
したがって、ディーラーや中古車販売店からすれば、お荷物になる水没車を、お金を出してまで買取りする事は大きなリスクになる為、基本的に買取りを拒否するわけです。
水没車は廃車買取業者に売却しましょう
ここまで読んで頂ければわかるように、一度水没してしまった自動車は、その価値が激減してしまい、売却したくても売却できなくなってしまうのです。それでは「修理して使おう!」と考える人もいるかもしれませんが、水没してしまった自動車の修理となると、かなり高額な費用が必要になり、その金額は50万円~100万円以上必要になるなんてことも少なくありません。この場合、修理後の自動車の価値よりも圧倒的に高額な費用をかけて修理しなければならず、さらに修理したとしても「いつ故障するか分からない…」というリスクまでついて回るのです。したがって、水没車を修理してまで乗り続けるメリットなど、はっきりと言うとないと言えるでしょう。
そこで、一度水没してしまった自動車の処分は『廃車買取業者』に依頼することをお勧めします。
廃車買取業者は、引き取った自動車を中古車として売却するのではなく、解体した後の車両を鉄やアルミの資源としたり、まだ使用できるパーツをリサイクルする為、水没した自動車でも高額な金額で買い取ってくれるのです。さらに、水没車の処分に必要になる廃車手続き等も全て無料で行ってくれますし、水没で自走できない場合には現地まで無料で引き取りに来てくれる業者まであるのです。
自動車が水没してしまった時には、廃車買取業者に売却して新しく購入する自動車の頭金にするなどの方が賢いかもしれませんね!
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まとめ
今回は、自動車の処分に困ってしまう『水没車』について、水没車と判断される自動車の定義についてご紹介してきました。本稿でもご紹介したように、一度水没してしまった自動車は、様々な部分に不具合が発生してしまい、綺麗に修理したとしてもいつ故障を起こすかわからない自動車になってしまいます。また、侵入する水は汚水なども混ざっていますし、車内に悪臭が残ってしまう等の問題もあり、処分したくても処分に困ると言う状況に陥ってしまうのです。このように、処分に困ってしまう自動車は、廃車買取業者に連絡してみる事をお勧めします。廃車買取業者であれば、水没車でも高額で買取りしてくれますし、処分に必要な手続きも全て無料で行ってくれますので、自動車の所有者は何の手間もありません!
今年は、7月に西日本を襲った豪雨の後も、今までに見たこともない経路で上陸した台風、8月に入ってからも関東では1時間に100mm以上の豪雨が頻発しています。このような豪雨が発生した場合には、自動車も大事ですが、まず自分やご家族の命を真っ先に考え、出来るだけ安全な場所に避難するように心がけましょう。