中古車査定0円の車でも、廃車費用無料で、しかも買い取ってくれる廃車買取。買取価格はみんな同じだと思っていませんか?実は、廃車の買取相場には「鉄スクラップ相場」「中古パーツ相場」「輸出車買取相場」などの要素が強く関わっています。廃車買取の相場はどのように形成されるのか、具体的な数字を交えて解説していきます。
海外への輸出の検討
廃車された車はすぐにスクラップ、というわけではありません。まずは「海外への輸出」と「中古パーツとしての販売」が検討されます。国内で中古販売しない場合でも、海外で価値が付くことがあります。日本車の評価は世界的に高く、アラブ首長国連邦には年間14万台が輸出されていると言われています。もちろん全ての車が輸出可能というわけではありません。車の輸出には規制があるからです。
輸出できない車
- 年式規制
- ハンドル規制
- 車両のスペック規制
この他にも、国によって規制がかかることがあります。マレーシアでは初年度登録から1年経過し、なおかつ5年以内の車のみ輸入可という規制があります。ロシアでは事故などの緊急時に位置を知らせる独自の機器設置がないと輸入できず、ニュージーランドでは横滑り防止装置などの取付けが義務化されています。中国、タイ、ベトナムではそもそも商業目的の中古車輸入が認められていません。ロシアは2017年に、国内の新車市場を守るため日本車の輸入を規制しましたが、2018年に再び規制を緩和しました。
どんな車が高く輸出できるのか
輸出先の国によって事情は異なりますが、傾向はあります。海外では道路が整備されていないところが多く、利便性の高い車が売れやすい傾向にあります。軽トラックなど荷物が沢山積み込めるものや、SUVなどの悪路走破性が高い車が人気です。メーカーでは世界的ブランドのトヨタが圧倒的な人気を誇ります。
中古パーツとしての販売
実は、中古パーツの消費者需要が意外と高いことをご存知でしょうか。車の修理をするとき、新品のパーツは意外と値段が高く費用がかさみます。そんなとき、中古パーツを使って、少しでも費用を抑えたいですよね。廃車もパーツとして見ると、まだまだ使える部分がたくさんあります。例えばエンジン内部に異常が出て廃車になった場合、内装や外装のパーツには問題がなく、取り外して売ることができます。
中古パーツの具体的な相場
インターネットの中古パーツ相場を調べてみると、バックパネルなどは15,000円ほどで販売されています。バックパネルは事故などで破損することが多く、買い手に困ることがありません。ヘッドライトは汚れやすく壊れることも多く、左右セットで3,5000円ほどで買取されています。このように、中古パーツの相場は需要と供給によって料金が設定されているのです。
中古パーツを高く売るコツ
中古パーツとはいえ、シーズンや場所によって需要が変わってきます。例えば、スタッドレスタイヤは冬に道路が凍結する地域でニーズが高まります。冬前に買取金額が上がるので、その頃に売ると良いでしょう。逆にフロントスポイラーなどのカスタムパーツは、春〜夏にかけて道路が乾燥する季節に需要が高まります。
鉄スクラップで形成される相場
スクラップの場合は、鉄スクラップの相場が買取価格に大きく関わってきます。スクラップされた車は、基本的に買取業者がスクラップ業者か自動車解体業者へ売却します。自動車解体業者は、車の解体を専門にしていますのでわかりやすいですが、スクラップ業者はあまりイメージできないかもしれません。スクラップ業者は、工場や建物から出た資材、家庭の不要品などいろんな資材を鉄鋼メーカーの規格に加工して販売しています。なので、車も鉄として買い取ってもらえることが多いのです。
価格については、どちらに買い取ってもらうかで若干変わってきますが、買取相場はある程度形成されています。ちなみに車種は買取価格に直接影響を及ぼしません。鉄の価値に車種は関係ありませんので、当然といえば当然ですね。具体的な買取相場は、以下のような金額が平均です。
- 軽自動車:約10,000円
- 1500cc:約20,000円
- 3000cc以上:約30,000円〜
鉄の量によって金額が変わることを考えれば、車の大きさによって金額が比例するのも納得です。
まとめ「しっかりと相場を理解することが大事」
いかがでしたか?説明してきたように買取相場はこの3つで形成されます。
- 鉄スクラップ相場
- 中古パーツ相場
- 輸出車買取相場
まず廃車にするときは、自分の車の相場を調べておきましょう。相場を全く知らないと数万円を損することになり、後悔するなんてことも。廃車買取の際はきっちりと相場を理解し、ぜひ高値で売ってくださいね。