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2022年最新版!輸入車販売台数ランキングTOP10

自動車のマメ知識

2022年4月6日に2021年度(2021年4月~2022年3月)の輸入車新車登録台数の速報が発表されました。2020年度と2021年度の統計を比べると、外国の自動車メーカーの輸入車は2.0%減少しています。しかし、国産自家用車の新車販売台数は、実は9.5%減少していることから、実は輸入車の減少幅が小さいことがわかります。近年新型ウィルス感染症によって世界的にも自動車生産数が減少していることを鑑みても、そこまで落ち込まなかった輸入車の販売台数は今後も好況が予想されます。こちらでは、2022年4月に発表された外国の自動車メーカーの輸入車モデル別新車登録台数をもとに、2021年外国の自動車メーカーの輸入車人気ランキングについて詳しく解説します。

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2022年最新版!輸入車ブランド人気ランキングベスト10

まずは、日本自動車輸入組合による2021年度の外国の自動車メーカーの輸入車新車登録台数ランキングをご紹介します。

順位輸入車ブランド台数前年比
1メルセデスベンツ50,51890.9%
2フォルクスワーゲン35,007108.7%
3BMW33,61092.4%
4アウディ20,68990.3%
5BMWミニ17,85185.7%
6ボルボ15,955103.2%
7ジープ12,30086.4%
8プジョー10,22785.2%
9ルノー7,639121.4%
10フィアット7,290122.0%

上位10ブランドのうち、国内での知名度も高いドイツ車のフォルクスワーゲンやメルセデスベンツ、BMWは、車を所有していない方でも知っていたり、乗ったことがあるという方が多いのではないでしょうか。

日本で人気の輸入車ブランドといえば

今回ランキング上位を占めた外国の自動車メーカー(ブランド)の共通点は、ドイツに本社があるドイツ車メーカーであるというところです。国内のドライバーが考えるドイツ車のイメージというと、「頑丈なボディ、質感の高級感、新車販売価格が高め」などが挙げられており、ドイツ車は輸入が開始された時から高い人気があります。

ランキング内にあるドイツ車メーカーは、メルセデスベンツ・フォルクスワーゲン・BMW・アウディです。実はこのドイツ車メーカーはいずれも、日本国内に多くのメーカー直営店や提携店があり、店舗で直接実車を見たり試乗することが出来るため購入しやすい下地はすでに出来ています。

特にメルセデスベンツは、日本国内に取り扱い店舗が多く、年間販売台数を伸ばしている要因の一つとなっています。メルセデスベンツの正規販売店は国内に現在328店舗あり、新車販売だけでなく購入後のアフターサービスも店舗で提供しています。外国車を所有するにあたりユーザーとしてネックになるのは、定期メンテナンスや万が一の故障や事故の際のフォローです。もし万が一何かあった時に国産車ではない場合、修理が出来る工場や必要な部品があっても、本国からの取り寄せや専門の知識が必要になる可能性があります。しかし、直営店が多くあることで専門的な対応が出来ることや、本国からの部品取り寄せ等も任せることが出来るのです。修理やメンテナンスを任せることが出来る店舗が近くにあることで、輸入車ということを気にすることなく購入が出来るため、国内販売数が落ち込むことなく伸ばすことが出来ています。

2021年度に最も売れた輸入車モデル別ランキング

2021年度に最も輸入車の新車を販売を行ったブランドはメルセデスベンツでしたが、同期間で最も新車販売が行われた輸入車のモデルは、BMWミニとなっていました。BMWミニは、ミニだけでなくミニクーパーやクラブマン、クロスオーバーも含めての台数になるため多いということも要因ではありますが、近年連続でランキング上位になっている人気モデルです。
こちらでは、2021年度に売れた外国の自動車メーカーの輸入車モデル別ランキングのベスト10をご紹介します。

順位輸入車ブランドモデル台数
1BMW ミニミニ17,849
2フォルクスワーゲンゴルフ8,947
3BMW3シリーズ7,849
4ボルボ60シリーズ7,413
5フォルクスワーゲンT-Roc7,240
6フォルクスワーゲンT-Cross7,160
7フォルクスワーゲンポロ6,981
8ボルボ40シリーズ6,319
9ジープラングラー5,313
10メルセデスベンツGクラス5,238

第1位 BMW ミニ

1995年にクラシックミニを販売していたローバーはBMWに買収されました。その後登場したのが、BMWのNEWミニです。BMWミニは、それ以前にローバー社が販売していたクラシックミニに比べるとボディサイズが大きくなりました。具体的に言えば、軽自動車よりも小さいボディだったクラシックミニから、普通乗用車のコンパクトカーサイズのBMWミニまでサイズアップしています。また、BMWミニには、BMWがもつ最先端の安全技術や環境性能が搭載されています。このサイズアップと最先端技術を搭載したことで、より現代的で用途を拡大した、ミニへと変わりました。

BMWミニのミニシリーズでは、ミニクロスオーバーが人気が高く、もともと走行性能が高いことで人気のミニで、さらにコンパクトSUVのもつ走破性能がプラスになっていることが人気となっています。

第2位 フォルクスワーゲン ゴルフ

フォルクスワーゲンは、ドイツ語で人々のための車という意味があります。ドイツ本国でのフォルクスワーゲン・ゴルフシリーズは、日本で言うところのカローラのような一般大衆車としての古い歴史があります。2021年にはフルモデルチェンジを行い、2021-2022日本カーオブザイヤーでは最終選考会にすすんだ10ベストカーに、ゴルフとゴルフヴァリアントが選出されました。近年のゴルフはデザイン性だけでなく環境にも配慮していて、最新モデルの8代目ゴルフは48Vマイルドハイブリッドシステムを全車搭載していて燃費性能も向上しています。

第3位 BMW 3シリーズ

BMWは、社名がBayerische Motoren Warke GmbH(バイエルン州のエンジン工場)の頭文字から取られていることからもわかるように、もともと会社の起源はドイツバイエルン州にあり、様々な乗り物機械のエンジンを扱っている会社が始まりです。特に、自動車に関してはFF車(フロントエンジン・フロントドライブ)よりも、FR車(フロントエンジン・リアドライブ)の構造を追究していることは、車ファンなら誰しもが知っていると思います。この構造にすることで、重厚感のある走りとスムーズな加速、より立体感のあるコーナリングなど、乗る人をラグジュアリーで優雅なドライビングへと導くことが出来ています。ランクインした3シリーズは、BMWの中核を担うシリーズで初代モデル発表から現在までずっと、BMW内での最も多く量販された車種となっています。

カー・オブ・ザ・イヤーの販売台数ランキングへの影響力は

日本カー・オブ・ザ・イヤーは毎年、対象期間内に日本国内でモデルチェンジまたは新車発表された乗用車の中から、年間を通じて最も優秀な車を選びます。選定方法は、審査員のポイント制で最も多くポイントを得た車が、その年の日本カー・オブ・ザ・イヤーを授賞します。日本カー・オブ・ザ・イヤーに日本国産車が選出された場合は、インポートカー・オブ・ザ・イヤーが設定され、最終選考において最高得点を獲得した輸入車にインポートカー・オブ・ザ・イヤーのタイトルが称えられます。

昨年の日本カー・オブ・ザ・イヤーは、日産のノート/ノートオーラが授賞しており、最終選考において輸入車のなかで最も高い得点を獲得したフォルクスワーゲン ゴルフ/ゴルフ ヴァリアントにインポートカー・オブ・ザ・イヤーが与えられました。一昨年では、スバルのレヴォーグが日本カー・オブ・ザ・イヤーを授賞し同年のインポートカー・オブ・ザ・イヤーはプジョー 208/e-208がタイトルを与えられています。この2年間のインポートカー・オブ・ザ・イヤーのタイトルを与えられた2つの車の共通点は、ボディタイプにハッチバックタイプがあるというところです。

ハッチバックが人気を占める理由とは

近年コンパクトサイズのハッチバックカーの人気が高くなっています。ハッチバックとは、独立したトランクルームがない車のことです。荷室と乗車スペースに区切りがないため、後部席や助手席などのシートをアレンジすることで、荷室空間を広くして大きな荷物や沢山の荷物を積載することが出来ます。例えば後席シートを倒してフラットシートにすることで荷室を拡大し、ゴルフバッグを横積みすることも出来ますし、資料等を積み込んで法人の外回り営業車として活躍しているハッチバックもあります。特に、法人の営業車はまとまった台数が必要とされることから、新車中古車ともに需要があり、売却する時も需要があるために買取額が高くなります。ただし、ハッチバックはトランクルームとの区切りがないため、濡れていたり汚れているもの、匂いのある荷物を積載することには向きません。それであってもハッチバックの用途は広く使い勝手が良いことがわかります。

また、一部のハッチバックに人気が集まっている理由に、ホットハッチというスポーツタイプのハッチバックの人気が高いということがあります。ホットハッチを代表する車種の一つが、元祖ホットハッチとも言われているフォルクスワーゲンゴルフGTIです。輸入車人気ランキングでも上位に入るゴルフのGTIグレードというと、ターボエンジン搭載のスポーツドライビングな乗り味で人気があることから、40年以上設定が続けられているロングライフグレードです。現行モデルも245馬力・最大トルク370Nmを発揮します。ハイパワーなTSIエンジンは、ハッチバックというよりもスポーツカーの走行性を楽しむことが出来ます。

今後の輸入車人気ランキング予想

昨年度の輸入車新車登録台数が4月に発表されました。近年の輸入車新車登録台数は多い傾向にあり、本年度も輸入車の人気が高くなることは予想されています。今後はどのような輸入車が人気車種になっていくのでしょうか。

カーボンニュートラルに向けて電気自動車が人気になる

今世界的にカーボンニュートラルを目指す取組みが行われています。2020年以降の気候変動問題に関する国際的な枠組みの【パリ協定】で、温室効果ガス削減に関する国際的取り決めが話し合われ、2015年合意されました。そのパリ協定で掲げられた世界共通の長期目標が、「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える力をすることと、そのために出来る限り世界の温室効果ガスの排出量をピークアウトし、21世紀後半には温室効果ガス排出量と森林などによる吸収量のバランスをとる」ことです。この目標に向けて、主要排出国の殆どが参加を表明し、温室効果ガスの排出ゼロを目指しています。温室効果ガスの排出があり、今見直されているものが自動車です。ガソリン車やディーゼル車は内燃機関を持っています。内燃機関では、車を動かすために燃料を燃やし、燃焼によってエネルギーを発生させて車を動かしています。この燃焼によって発生する温室効果ガスの排出量を減らすため、内燃機関を持たない電気自動車への切り替えをする自動車メーカーが増えています。2050年までに排出する自動車をゼロにすることを表明している国も多く、日本で人気の高い輸入車を生産しているドイツ(EU)も2030年目標として、温室効果ガスの-50%以上削減と、2050年ネットゼロを表明しています。製造メーカーでも主流となっていたディーゼルエンジンモデルが廃止され、段々とプラグインハイブリッド車などに切り替えていくことが予想されます。

輸入車ランキングにおいても、燃費性能が良い最先端技術を搭載するモデルが段々と人気が高くなっています。特に電気自動車やプラグインハイブリッド車などの外部充電を必要とする車体は、インフラ整備が国内で進んでいることや、既にメーカーのラインナップに揃い始めていることから、本年度以降さらに販売台数が増えることが予想されます。

まとめ

2021年度の最新輸入車モデル別国内販売ランキングでは、ドイツ車の7モデルがランクインしていました。また新車販売台数で見ても、ドイツ車4ブランドがランクインしています。全体の新車販売台数は生産や納期の遅れなど情勢の影響もあり、前年割れが見られますが輸入車全体としてはかなり好調な結果となっています。BMWミニは、コンパクトSUVのクロスオーバーの人気が高く好調を続けています。そのなかで、プラグインハイブリッドモデルのミニを追加するなど、今後は環境に配慮したカーボンニュートラルへの取組も含めて目が離せません。

また、今までの国産高級車の概念が変化しつつあるように、かつては高級品だった輸入車の購入が、若年層の選択肢に入るようになってきました。今後は輸入車も国産車と同じ土俵の上で、環境配慮や燃費の良さなどが購買の決め手となる時代が到来しているのは間違いないでしょう。

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