鍵を差し込んでエンジンをかけていた時代はほんの少し前のことなのに、便利なスマートキーに慣れて鍵を取り出すという行為を忘れてしまうほど、車は進化を重ねてきました。

しかし便利になった反面、その上を行く窃盗の犯罪が絶えないのもまた事実です。

特に気を付けたいのが、スマートキーの電波をリレーのように繋いでいき、エンジンまで作動させて窃盗するリレーアタックという犯罪です。
この方法で作動させると、エンジンを止めてしまったら再エンジン作動はできないのですが、窃盗車として解体して海外に運んでしまうと証拠も残らないので、かなり悪質な犯罪と言えます。

2014、2015、2016年、いずれの年も被害に遭った車種で一番多いのはトヨタのプリウスでした。(2016年11月時/第1位:発生件数59件・構成比19.7%)
これは車両価値が高いからと考えられており、この価値を見定めた窃盗集団が不法輸出や転売を目的に、リレーアタックを用いて車両を盗んでいるのです。
非常に恐ろしく、今後社会問題として大きく発展していく危険性をはらんでいます。

愛車をリレーアタックから守るには…

そもそもリレーアタックとは?

スマートキーから発せられている微弱電波を違法に受信して、それを増幅させて車を遠隔操作で解錠+エンジン作動をさせてしまう窃盗の方法の一つです。

車の持ち主に近づきスマートキーの電波を拾う

別の場所で電波を受信して増幅させ、また別の場所にいる仲間がその電波を拾う

これをリレー形式で伝達していき、最終的に盗難しようとしている車のエンジンを作動し別の場所に運んでしまう。

もともと盗んで乗る目的は無いため盗難グループは即座に売却し、パーツごとにバラバラにされて海外へ

リレーアタックの恐ろしいところは、車の持ち主とその車の停めてある場所が犯人グループに割れてしまうような環境にある時、どんな車でも窃盗に遭う可能性がある、という点です。

つまり、コンビニや大型スーパーの駐車場でもちょっと目を離した隙に電波を乗っ取られてしまえば犯行が可能になってしまいます。

また自宅に停めていても、居住空間と駐車場が近くて電波を容易に拾われやすい人は要注意です。

犯行グループは、行動パターンなども事前にシミュレーションして犯行に及ぶことが多いので、在宅している時を狙って盗難を行うケースもあります。

リレーアタック対策には「電波を拾われないようにすること」

微弱電波をoffにする

ディーラーで設定してもらうか、自分でも設定できる車であれば簡単にできる方法です。

トヨタ車の中でも限られた車種ではありますが、ロックボタンを押したままアンロックボタンを2回押すとスマートキー本体にあるランプが4回点滅しスマートキーの電源がOFFになります。

少なくとも2015年以降のアルファード、ヴェルファイア、クラウン、レクサスのスマートキーには標準装備されているようです。

スマートキーの電源をOFFにしてしまえばもちろん、通常のキーと同様の使い方になります。

鍵を差し込んで解錠し、エンジンボタンを押して始動させます。

電波を遮断する材質のものに保管する

これは自宅にいる場合に有効な手段ですが、お菓子の空き缶などで十分ですので鉄の缶やアルミホイルにスマートキーを入れて保管する方法です。

電波を伝達しないものであれば良いです。

この方法はリレーアタックを防ぐ他に、車とキーが近いと常に電波を交換し続けている状態になり電池の消耗が早まってしまうのを防ぐことにも繋がります。

頻繁にキーの電池交換をしているように感じる人は、一度試してみてはいかがでしょうか。

電波遮断アイテムに入れる

車のスムーズなエンジン始動を望む方や、車の停止・発進が多い方は、車に乗る前にキーを取り出すというひと手間をかけることになりますが、医療目的で開発された素材で作られた、電波を通さないキーケースやポーチに入れて持ち歩く方法があります。

病院で携帯電話が発する電波を遮断して圏外になるように、電波を確実に遮断できるので使う人が増えているアイテムです。

スマートキーの電波遮断アイテムにはどんなものがある?

電波遮断ポーチ 500円前後~

携帯用灰皿と同じぐらいのサイズで、ホルダー部分を外に出したままにできる作りです。

電波遮断ウォレット 1500円前後~

そのままお財布にも使える多機能タイプです。
ポーチよりも少し大きめの作りになります。

電波遮断バッグ 2000円前後~

スマートフォンもスマートキーも収容できるサイズです。
病院や映画館、飛行機や重要な会議中など、しまうだけで車の電波以外の電波も遮断できます。

お菓子の空き缶・アルミホイルなど 0円(購入費別)

スチール・アルミ製どちらの空き缶も、スマートキーの電波遮断効果があることがわかっています。また、見栄えを気にしない方はアルミホイルに包むだけでも十分な遮断効果がありますよ。

まとめ

今回は悪質な窃盗の方法であるリレーアタックについて触れながら、その対策と電波遮断アイテムについてのお話でした。
鞄やポケットから出さなくても車を作動できるということは、その電波が届く範囲では窃盗を行われてしまう危険性があることを意味しており、それを防ぐには電波そのものが盗まれないようにするのが最善の方法です。

それではスマートキーにしている意味がないと思われる人もいるかもしれませんが、多少不便になっても愛車が盗まれない対策をしておいて損はありません。
スマートキーから発せられている微弱電波をoffに設定する方法もありますので、自宅にいながらにして電波の届く場所に駐車場があるという人もこの設定をしておくのがベターなケースもあります。

防犯カメラの設置もですが、万が一に備えて保険の見直しもしておくと、盗難された時の補償の意味で安心です。