自動車を運転していると必ずついて回るリスクは『事故』ですよね。自動車での事故は、自分がどれだけ注意して運転していたとしても、後ろから追突される等の「もらい事故」もありますし、ふと気を抜いた瞬間にガードレールにぶつけてしまった…等と、絶対に自分には起こらないとは言えないものです。また、近年では夏場に起こるゲリラ豪雨などの自然現象で、自動車が水没してしまうなんてこともニュースで見たことがあると言う人は多いのではないでしょうか？
それでは、こういった事故や自然災害で自動車のエンジンが動かなくなってしまった時はどうすればいいのでしょうか？例えば、事故で自動車のボディにキズがついた等であれば、修理に出せばいいかなと思うかもしれませんが、中には自走できなくなるような状態になる事も少なくありません。そこで今回は、事故や自然災害でエンジンが動かなくなった自動車にとって、「修理」と「廃車」ならどちらが良いのか考えてみましょう。
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事故や自然災害での水没は廃車の方がいい？
まずは事故や災害で自動車が動かなくなるなどの乗車不可の状態に陥った場合を考えてみましょう。
自動車が水没してエンジンがかからない
「自動車の水没なんてないでしょ？」と思う方も多いかもしれませんが、自動車がエンジンルームまで水没するという事は、最近では珍しい事でもありません。例えば、台風やゲリラ豪雨で冠水している道路を自動車が無理やり走っている映像などは、ほぼ毎年ニュースなどで流れていますね。
水没車は、一見すると外観に被害も少なく、乾かせばそのまま使えるだろうと考える人も多いです。しかし、マフラーの排気口やバンパーの下面辺りまで自動車が浸水してしまうと、電気系統の故障や、金属の劣化など様々な不具合が予想されます。また、侵入する水は綺麗な水ではありませんので、室内にも悪臭やカビが繁殖する場合もあります。この様な場合は、たとえ修理したとしても、すぐに他の箇所が故障する可能性もあり、直りきらない場合も多いです。
事故で自動車が大破…
自動車が原型をとどめないほど大破していれば、その自動車は廃車にするしかないでしょう。また、大破とまではいきませんが、車の骨格部分まで損傷のある場合も、その後の事を考えると廃車にした方が良いかもしれませんね。
事故や災害で乗車不可に陥ったら廃車がオススメ
上述のように、自然災害などでエンジンルームまで冠水してしまった自動車や、骨格部分まで損傷が出た事故車は『廃車』にする方がいいでしょう。修理して動くようになったとしても、頻繁に故障する可能性も高い為、維持コストも高くなる可能性もあります。
自動車の価値より修理の方が高い場合がある！
自動車を運転している時に事故を起こしてしまった、いつものように自動車を動かそうと思った時に動かない…なんて時に、誰しも思い浮かぶのは「自動車の修理」ですよね。しかし、実際に修理を行う場合の費用が自分の自動車の価値を上回っていた場合どうしますか？
保険費用は自動車の時価までしか支払われない
事故の際、修理費用を保険で支払うといった場合が多いですが、車両保険に入っていた場合でも、最大で自動車の『時価』までしか保険金はおりません。つまり、修理内容によっては自己負担金が必要になってしまうのです。エンジンの乗せ換えが必要なほどの事故の場合、その修理費用は数十万円単位に費用がかさみます。例えば修理費用が50万円の場合であっても、自動車の市場価値が30万円しかない場合は、差額の20万円は自己負担しなければなりません。このような場合、自動車の価値以上の費用をかけて修理し、その自動車に乗り続けるメリットなどそうはありませんね。
修復歴車になると自動車の価値が激減
事故を起こした自動車は「事故車」の扱いを受けるのは皆さんご存知ですね。しかし同じ事故車であっても、修復歴車とそうではない自動車の価値は大きく変わります。自動車は、下記のような重要パーツの損傷・修理を行った場合には『修復歴車』と呼ばれます。
- フレーム（サイドメンバー）
- クロスメンバー
- インサイドパネル
- ピラー
- ダッシュパネル
- ルーフパネル
- フロア
- トランクフロア
- ラジエータコアサポート（交換でなくフレーム修正の場合は修復歴車扱いになりません。）
自動車の損傷が大きく、上記の様な箇所の修理を行った場合には、修復歴車扱いとなり、その自動車の価値は大きく下がる事となります。このような部分の修理となると、その修理費用も数十万円単位になるでしょうし、たとえ修理したとしても自動車の価値は激減してしまいます。その為、自動車の修理個所によっては、わざわざ費用をかけて修理し、乗り続けるメリットがない箇所もあると覚えておきましょう。
修理場所や修理費用によって廃車か修理を見極めましょう
上述のように、自動車の価値以上の修理費用をかけてまで修理し、乗り続けるにはあまりメリットはありませんね。また、修理する場所によっては『修理歴車』扱いとなる為、その自動車の価値は激減してしまいます。こういった場合には『廃車』にする方が良いかもしれませんね。
まとめ
今回は事故や自然災害の影響で、エンジンが動かなくなった車は修理か廃車どちらが良いのかという事についてご紹介しました。自動車に乗っている限りは、事故や自然災害、経年劣化で自動車が動かなくなると言うリスクは必ずついて回る物です。いざ自動車が動かなくなった時には、まず『修理』が頭に思い浮かぶかもしれませんが、今回ご紹介したことを参考に実際にはどちらが良いのか参考にしてもらえたらと思います。自動車を『廃車』にするには手数料や処分費用等で損をしてしまうといったイメージを持っている方も多いかもしれませんが、『廃車買取業者』に廃車を依頼すると動かなくなった車でも高価買取りしてくれる場合も多いです。普通であれば処分費用を請求されるような自動車でも買い取ってくれるので、自動車のエンジンが動かなくなった場合には、廃車にして新しい自動車を購入するという事も選択肢の一つにしてみてください。
