新規参入するには立ちはだかる壁が高過ぎることで、長らく新興勢力が台頭することのなかった自動車産業。

しかし、ゆっくりではあるが確実に頭角を現している新興自動車メーカーが世界に生まれています。

今回はそんな新興勢力の自動車メーカーと、代表する車種についてご紹介していきたいと思います。

新興自動車メーカーの筆頭はテスラで決まり?

アメリカの工業都市シリコンバレーに本拠地を置く「テスラ」社は、2003年に設立された自動車メーカーで、バッテリー式電気自動車の開発をメインに、その周辺の機器を開発し、他社に向けて製造・販売も行っている実力派です。

初代プロトタイプの自動車を2006年に発表するやいなや世界的に話題となり、自動車ファンのみならず「テスラ」の名前を耳にしたことがある人もいるかもしれません。

一般公開されたのはその名も「ロードスター」

1度の充電で走行可能な距離も、スポーツカーとしてのデザインも申し分なく、価格帯は1000万円を超える高級車でありながら、注文が殺到して生産が追い付かないほどとなりました。

続いて、モデルS、モデルX、モデル3とコンスタントに新モデルを発表し、ロードスターとはまるでコンセプトの違う次世代ファミリカーの筆頭に踊り出ました。

車の収容量、馬力、高級感すべてを兼ね備えたバッテリー式電気自動車の新基準ここにあり、です。

スーパーカーを超えるハイパーカーでWモーターズの逆転なるか?

2015年に公開された「ワイルドスピード SKY MISSON」でお披露目をして世界中のスーパーカーファンをうならせた「ライカン・ハイパースポーツ」は、ドバイに拠点を置く新興自動車メーカー「Wモーターズ」のアイコンにふさわしい存在です。

時速100㎞までの加速をわずか2.8秒で到達できる強靭な心臓は、ポルシェのチューニングも行うRUF社のもので、水平対向型6気筒ツインターボエンジンから発せられるエンジン音はスーパーカーファンならずとも必見です。

ライカン・ハイパースポーツの販売価格は4億円を超える、内容・価格ともにモンスターのような存在ですが、セレブリティたちの間では既に不動の人気を確立しているようです。

テスラの立役者を擁するルシッド・モーターズの今後は?

テスラと同じくシリコンバレーに拠点を置くルシッド・モーターズには、テスラの「モデルS」の開発に携わった元チーフエンジニアが在籍しています。

バッテリー式電気自動車の勢力争いに食い込めるかどうかが、今後のルシッド・モーターズの命運を左右するでしょう。

ロサンゼルスのモーターショーで披露された「ルシッド・エア」のプロトタイプは、乗り心地はともかくとして内装の居心地の良さと、時速100㎞に到達するまでの加速時間が2.5秒と、極めて近未来的な要素を持つ最新モデルとなっています。

デザイン・性能ともに優れてはいても、商品化され販売サイクルを軌道に乗せられるかどうかが自動車産業の難しいところです。

ルシッド・モーターズの戦略としては、中国の富裕層に向けて実用化していくことを念頭に置いているようです。

第二の「テスラ」を目指すそれぞれの新興自動車メーカーから今後も目が離せません。

中国版「テスラ」となれるか?「リンク・アンド・コー」の挑戦

2018年10月の富士スピードウェイで行われ新車発表会が話題を呼んだのが、中国の新興自動車メーカーである「リンク・アンド・コー」社で、中国の吉利ホールディングスとボルボの共同出資で設立されたプロチーム集団です。

開発に携わるスタッフのほとんどがボルボからの布陣となっており、リンク・アンド・コーの「03」モデルはボルボのXC40を踏襲していることでも知られています。

世界カー・オブ・ザ・イヤーを授賞したことのあるメカニズムをもとに、中国の若年層をメインターゲットにしたスポーティで高級感あるデザインを主軸に、価格は抑える戦略で自国から世界の自動車シェアの獲得を目指していきます。

ものづくり大国である日本の細やかな技術と、乗せる人の安心感は、メイドインジャパン・クオリティの真骨頂です。

しかし中国の自動車メーカーがその精神を兼ね備える時が来たら、圧倒的な資金力を生かして日本の企業の強力なライバルとなっていくはずです。

まとめ

今回は、参入するのが難しいと言われている自動車産業における新興自動車メーカーについて掘り下げてきました。

それぞれのメーカーが独自のスタイルを掲げながら、従来の自動車市場に切り込んでいく姿は、車ファンならずとも胸を熱くするニュースとなっています。

テスラはすでに新興自動車メーカーから頭一つ抜けた形で、実用化と製造ラインの安定に入ろうとしています。

それを追いかけるように、Wモーターズやルシッド・モーターズがいかに市場に乗せていくことができるか?が今後の新興自動車メーカーの勢力図を左右する要となっていくのではないでしょうか。

この日本でも、近い将来近未来的な新型の自動車を見かける日が来るかもしれません。