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水没車を修理して使用するのはリスク大?自動車の水没に関する基礎知識を知っておこう!

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近年、日本国内ではゲリラ豪雨や記録的な大雨の被害が毎年のように発生しています。先日、西日本に大きな被害をもたらした『平成30年7月豪雨』は皆様も記憶に新しい事ではないでしょうか?
このような大災害時には、テレビのニュース映像などで、道路が完全に冠水していたり、自動車が洪水によって押し流されていたりする映像も多くあり、「たかが雨だ」などとは決して言えない、非常に恐ろしいものだという事を再認識した人も多い事でしょう。特に今回の『平成30年7月豪雨』による被害は、住宅だけではなく多くの自動車が水没してしまう被害に遭った事も大きく取り上げられており、自動車が水没してしまった時にはどうしたらいいのだろうと心配になった人も多いはずです。
そこで今回は、ゲリラ豪雨や台風などの大雨で自動車が水没してしまった時の為に、自動車の水没に関する基礎知識をまとめてご紹介したいと思います。

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自動車が水没したらどうなる?

そもそも自動車はどの程度の水位まで耐えられるのか?また水没してしまったらどうなるのか?という事は、多くの方が疑問に思う事でしょう。実際に自動車は、大雨の中でも普通に走行することが出来ますし、多少深めな水たまりの上を走行したぐらいでは不具合が出る様な事はありませんね。

マフラーまで水位が上がると故障の可能性大

上述の通り、自動車は雨天時での走行も想定されている為、ある程度の水位までは耐えられるように設計されています。したがって、通常の雨の日に水たまりの上を走行する程度では、特に問題がでるなんて事はありません。しかし、豪雨災害の時の様に道路が冠水してしまい、その水位がマフラーまで達してしまうと言った場合は注意が必要でしょう。マフラーに水が入ってしまうと、そこからの水がエンジンにまで侵入してしまう為、最終的に走行不能になり、身動きが取れなくなってしまう場合があるのです。

水位がマフラーまで達した時に起きる現象

マフラーは排気ガスを車外に排出する役割があるのですが、これが完全に水没してしまうと、排気が出来なくなってしまいエンストしてしまう可能性が高くなります。エアクリーナーに水が侵入してしまうと、エンジンに空気を送り込めなくなり、エンジンが停止します。ウィーターハンマリング現象などと呼ばれます。自動車は、上述のようにマフラーまで水没してしまうと、エンジンが故障してしまい停止してしまいます。したがって、大雨の日に自動車を運転している場合、タイヤの1/3程度の高さまで水位が上がってしまったといった時には、早急に安全な場所に停車し避難することを最優先に考えましょう。「動いているからまだ大丈夫!」等と簡単に考えてしまうと、自動車の致命的な故障を招いてしまったり、アンダーパスで自動車が完全に水没して身動きが取れなくなるなど命の危険が伴います。

冠水した道路を走るときの注意点

自動車が走行不能になる水位については、ある程度わかりましたね。それでは、自動車を運転中に道路の冠水が起こった場合、どうすればいいのでしょうか?もちろん、近くに安全な場所があり、そこに停車し避難できる状況であれば、避難を最優先に考えることが最もいいことです。しかし、時には、そのまま走行を続けた方が良い場合もありますので、ここでは冠水した道路を走行する場合の注意点をご紹介します。

速度を落としてゆっくり走る

冠水した道路を走行する時には、「スピードは出さずにゆっくり走る」という事を心がけてください。出来れば30km以下の速度で走るのが良いでしょう。スピードを出してしまうと、跳ねた水の衝撃でバンパーが取れてしまったり、水が車内に入るなど、二次被害につながります。

高低差には細心の注意を!

道路は全てフラットになっているわけではありません。その為、高低差でタイヤを取られないように注意して走行する必要があります。また、電車のガード下や立体交差(アンダーパス)等は、すり鉢状になっており予想以上に水が溜まっている可能性があるので、入らないようにしましょう。
常に水位や浸水具合をチェックしましょう
意外と多いのが、走行に集中してしまい、周りの水位に気づかず、マフラーが浸かってエンジンが故障したり、自動車が浮いたりすることです。自動車は、床面よりも水位が上がったとしてもすぐに車内に水が浸入するわけではありません。気づいたら水圧でドアが開かなくなっているなんてことにならないよう、周囲の水位や浸水具合は常にチェックしましょう。

車内にまで水が侵入したらすぐにエンジン停止

車内に水が浸入するまでになったら、すぐに自動車を止めエンジンを停止しましょう。また、一度車内まで水が侵入した場合、その後、水が引いたとしても勝手にエンジンをかけてはいけません。水が残っている状態でエンジンをかけると、感電や自動車の故障リスクがあるので、JAF等に連絡しましょう。どうしても自動車の移動が必要であれば、ギアを『ニュートラル』に入れ、手で押して移動してください。

自動車が水没してしまった時の対処法

それでは万が一、アンダーパスなどで自動車が水没してしまった時の対処法もご紹介しておきましょう。先日の『平成30年7月豪雨』でも、冠水した自動車から出られなくなり、自動車ごと流されそうになっている映像がTVに流れ、大きな話題になりましたね。ニュース映像などで見ているだけであれば、「さっさと自動車から出て逃げればいいのに…」等と思ってしまう物ですが、実際にこのような状況になってしまうと、パニックになりどうすればいいのか分からなくなったり、水圧でドアが開かなくなるなど、逃げたくても逃げられない状況も考えられるのです。
自動車のレッカーサービスを行っているJAFによって、自動車が水没してしまった時のスライドドアの開閉に関する実験動画が公開されています。こちらの動画を見て頂くとわかるのですが、ある程度水没した自動車のドアは人間の力では開けられなくなることがあるのです。そんな時は以下の様な対処をしましょう。

エンジンが止まっても、再始動はしないようにしましょう。

まず、水没してしまいエンジンが止まった時は再始動せず、自動車から脱出できる場合はすぐに脱出し、安全な場所から警察に連絡しましょう。水圧でドアが開かない場合は、緊急用のハンマーなどでガラスを割り、脱出してください。ガラスを割る様な物がない場合は、車内の水位が外の水位と差がなくなるまで待ち、ドアが開閉できるように待ちましょう。

自動車が冠水や浸水してしまうと、パニックになってしまう事が考えられますが、それが一番危険な事だという事を覚えておきましょう。上述のように、車外との水位の差がなくなればドアの開閉は出来るようになりますので、落ち着いて対処するよう心掛けてください。

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水没してしまった自動車はどうすればいい?

それでは最後に、自動車が水没してしまった『その後』について考えてみましょう。万が一自動車が水没してしまった場合で、マフラーまで水に浸かってしまった…等となると、その修理費用はかなり高額な金額を覚悟しなければいけません。さらに、たとえ修理したとしても電気系に見えないダメージがたくさんある為、いつまた故障してしまうか分からないと言った状況になり、『冠水歴車』として中古車としても売却できなくなってしまいます。
基本的に、自動車が水没すると言う状況は、洪水などによる道路の冠水等が原因ですので、その水にはゴミや汚水なども混ざっています。その為、自動車の中まで浸水してしまうと、かなりの悪臭が問題になり、たとえ車内をクリーニングしたとしても臭いがどうしても落ちない…等といった問題は非常に多いです。
どうしても修理して乗りたいと考えるのであれば、車両保険を適用することも可能ですが、自動車の修理費用が修理後の自動車の価値より高額になってしまう事も珍しくありません。

水没車は廃車買取りがオススメ

上述の通り、一度水没してしまった自動車は『冠水歴車』となってしまい、価値が激減してしまうのです。皆様も、電気系統がいつ故障してもおかしくない自動車や微妙に悪臭が漂うような自動車を購入しようとは考えませんよね。ディーラーや中古車販売店は、引き取った自動車を中古車として売却することが目的ですので、このような買い手がつかない自動車は買取りを拒否するのが普通です。
したがって、水没してしまった自動車の処分は『廃車買取業者』に依頼することをオススメします。
廃車買取業者は、引き取った自動車を中古車として売却するのではなく、解体した後の車両を鉄やアルミの資源としたり、まだ使用できるパーツをリサイクル出来る為、水没した自動車でも高額な金額で買い取ってくれるのです。さらに、水没車の処分に必要になる廃車手続き等も全て無料で行ってくれますし、動かない場合は現地まで無料で引き取りに来てくれます。
上述しましたが、水没してしまった自動車の修理となるとかなり高額な費用が必要になり、その金額は50万円~100万円以上必要になる事もあるでしょう。したがって、自動車の価値よりも高い費用をかけて修理するぐらいなら、廃車買取業者に売却して新しく購入する自動車の頭金にするなど、乗り換えを検討する方も多くなっています。

まとめ

今回は、万が一自動車が水没被害に遭った時の為に、自動車の水没に関する基礎知識をまとめてご紹介してきました。
「自動車の水没なんて自分には関係がない!」等と考えている人も多いのでしょうが、近年の日本国内では、毎年ゲリラ豪雨の被害は様々な場所で報告されていますし、今回の西日本を襲った大雨被害のすぐ後には、今までに見たこともない進路で台風12号が上陸しました。元々、日本は自然災害が多い国でもありますので、「自分には関係がない」と考えるのではなく、もし自分の身に起こったらどうすればいいのか?という事を、万が一の為に考えておくことが非常に重要になるのではないでしょうか?
それが、自分や自分の家族の安全を守る事につながる事だと筆者は考えています。

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