自動車は非常に高額な買い物ですので、購入する時には誰もが一大決心をして購入するようなものです。しかし、忘れてはいけないのが、「自動車は購入して終わりなのではなく、購入後にはもっとたくさんのお金が掛かる」という事です。
自動車を取得し維持していくには、日々のガソリン代やメンテナンス費用など、様々な維持費が必要になるという事は誰もが理解している事でしょう。しかし、これら以外にも、自動車にはいろいろな税金の支払いが必要になり、ユーザーの大きな悩みの種になっているのです。
自動車を所有する場合には、そもそも購入時から『自動車取得税』が必要になりますし、維持する場合にも自動車税や自動車重量税など本当に多くの税金の支払いが必要になるのです。その為、自動車を購入したのは良いけれど、維持費で生活費が圧迫され、自動車を購入したことを後悔してしまうと言う人も意外と少なくないのです。
そこで今回は、自動車の代表的な税金である『自動車税』や『自動車重量税』の税額がいくらぐらいかかるのかについて、ご紹介したいと思います。
自動車の税金について知っておきましょう
それでは、自動車を所有する場合に必要になる税金について見ていきましょう。皆さんは、自動車を所有する場合には必ず支払わなければならない自動車税や自動車重量税について、どれほどのお金が必要になるのかきちんと確認していますか?
自動車を購入する時には、その時に「いくらかかるのか?」にだけ注目する方が多く、「維持費がどれぐらい必要になるのか?」を全く考えずに購入し、後々困ってしまうと言う人が少なくありません。実際に、毎年の税金が支払えず、仕方がなく自動車を手放さなければならなくなった…という人も少なくないのです。自動車を購入する時には、後々自動車を維持する為に、毎月どれぐらいの出費になるのかきちんと考えておきましょう。
ここでは、自動車の車種による税金額をまとめてご紹介しておきますので、自動車の購入の際などには、是非参考にしてみてください!
自動車税について
自動車税は、毎年4月1日時点で、自動車の所有者に対して課される税金です。この自動車税は、毎年5月上旬に納税通知書が届きますので、5月末までに「その年の4月~翌年3月」までの1年間分の税金をまとめて納税します。
自動車税の税額は、自動車の用途や総排気量によって変動します。2019年10月の税制改正以降の新車登録車は減税措置の対象となっていっます。以下の表において、自家用乗用車の総排気量の違いによる税額と税制改正以前と以降の税額を比較しまとめておきますので、きちんと確認しておきましょう。
用途区分/総排気量 | 新車登録2019年9月末以前税額 | 新車登録2019年10月以降税額 |
---|---|---|
自家用乗用車 1リットル以下 | 29,500 | 25,000 |
1リットル超~1.5リットル以下 | 34,500 | 30,500 |
1.5リットル超~2.0リットル以下 | 39,500 | 36,000 |
2.0リットル超~2.5リットル以下 | 45,000 | 43,500 |
2.5リットル超~3.0リットル以下 | 51,000 | 50,000 |
3.0リットル超~3.5リットル以下 | 58,000 | 57,000 |
3.5リットル超~4.0リットル以下 | 66,500 | 65,500 |
4.0リットル超~4.5リットル以下 | 76,500 | 75,500 |
4.5リットル超~6.0リットル以下 | 88,000 | 87,000 |
6.0リットル超 | 111,000 | 110,000 |
自家用乗用軽自動車 一律 | 10,800 | 10,800 |
環境性能に優れた所謂「エコカー」には優遇措置が用意されており、平成31年3月31日までに新車登録を行った自動車は、燃費基準の達成度合により自動車税の優遇を受ける事が出来ます。ただし、新車登録後一定期間経過した環境負荷が大きい自動車は税負担が重くなります。
自動車重量税について
自動車重量税は、新車購入時(新規登録)や車検の際に自動車の重量に応じて課せられる税金です。因みに軽自動車の場合は、重量に関係なく定額と決まっています。この自動車重量税の納税は「次の車検時まで前払い」と決まっているので、新車購入時は3年分、その後の車検時は2年分をまとめて納める事になります。
区分/車両重量 | エコカー 本則税率 | エコカー以外 13年未満 | 〃 13年経過 | 〃 18年経過 |
---|---|---|---|---|
0.5トン以下 | 5,000 | 8,200 | 11,400 | 12,600 |
~1トン | 10,000 | 16,400 | 22,800 | 25,200 |
~1.5トン | 15,000 | 24,600 | 34,200 | 37,800 |
~2トン | 20,000 | 32,800 | 45,600 | 50,400 |
~2.5トン | 25,000 | 41,000 | 57,000 | 63,000 |
~3トン | 30,000 | 49,200 | 68,400 | 75,600 |
環境性能に優れた所謂「エコカー」には優遇措置が用意されており、平成31年4月30日までに新車登録を行った自動車は、燃費基準の達成度合により4段階の優遇を受ける事が可能です。ただし、新車登録後13年以上経過すると税額が上がり、18年以上経過するとさらに税額が上がります。
自動車を所有する場合には、上記の様な税金を必ず支払わなければいけません。さらに、自動車の運用を考えた場合には、日々のガソリンに課せられるガソリン税等、他にも多くの税金の支払いが必要になるのです。昔から日本は諸外国と比較しても、自動車に関する税金が非常に高いと言われ、ユーザーへの負担がとても大きいのです。自動車を購入したのは良いけれど、維持費が支払えなくて手放さなくては…等とならないよう、自動車の購入は計画的にしましょう。
自動車を廃車にすると返ってくるお金がある
自動車を所有するには、様々な税金の支払いが必要になるという事はわかりましたね。自動車を所有しているのであれば、毎年有無を言わせず納税通知が届く『自動車税』や、車検のたびに支払わなければならない『自動車重量税』は、皆様の頭を悩ませることも多い事でしょう。
ここで知っておきたいのは、これらの税金には『還付金制度』があるという事です。これは、自動車税や自動車重量税は、一定期間分の税金を前払いする制度になっていますので、期間の途中で自動車を廃車にした場合、過払い分の税金が発生してしまうのです。そこで、廃車の際に還付申請を行うと、過払い分の税金を返してもらえると言う制度があるのです。一般の方であれば、普段、自動車の廃車などほとんど経験することがありませんし、こういった払い過ぎた税金を返してもらえる制度があるという事を知らない人も少なくありません。自動車の還付金制度に関しては以前まとめていますので、今一、還付金制度が分からないと言う人は、是非そちらで確認してみましょう。
まとめ
今回は、自動車を所有する際には必ず支払わなければならない自動車税や自動車重量税に関してご紹介してまいりました。本稿でもご紹介したように、自動車には様々な税金の支払いが必要になるため、購入したらそれで終わりという訳ではありません。
もちろん、税金以外にも走行するにはガソリンなどの燃料も必要になりますし、様々な消耗品の交換なども必要になるため、皆さんが思っているよりお金が掛かってしまう物なのです。したがって、自動車の購入を考えた時には、ある程度長期スパンで考えて、普段の生活に影響が出ないかしっかりと計算して購入するようにしましょう。