パトカー、白バイなどの警察用車両は、『平成29年度警察白書』によると、全国に約4万2700台配備されています。これらのパトカーも、いつかは廃車になります。
さて、役目を終えたパトカーはどうなるのでしょうか。公用車であるパトカーは、廃車の手順が一般の車とは少し異なります。

どんな手順で廃車されていくのか、詳しく見ていきましょう。

パトカーの車種

これらパトカーと言えども、必ずどこかのメーカーの車です。警察車用に多少仕様は変更されていますが、一般車をベースとしてます。また、仕様が改造されているといっても、ラリー車ほどではありません。

行政機関である警察は、自国の産業を優遇するために、国産メーカーの車を優先的に採用しています。
パトカーの購入は、国が購入する国費と、都道府県が購入する県費によって購入方法が違います。

都道府県で購入されたパトカーはいろいろな車種がありますが、国費によって購入されたパトカーはある程度車種が定まっています。
有名なパトカーの車種を以下に紹介していきましょう。

  • トヨタクラウン・パトカー(GF-JZS155Z)
  • トヨタプラッツ・ミニパト(TA-NCP16)
  • スズキスイフト・ミニパト(LA-HT51S)
  • スズキソリオ・ミニパト(ABA-MA34S)
  • トヨタパッソ・ミニパト(DBA-KGC10)
  • トヨタパッソ・ミニパト(DBA-KGC35)
  • スズキソリオ・ミニパト(DBA-MA15S)
  • スズキスイフト・ミニパト(DBA-ZD72S)
  • トヨタ180系クラウン・パトカー(DBA-GRS180)
  • トヨタ200系クラウン・パトカー(DBA-GRS200)
  • スバルレガシィB4・パトカー(DBA-BM9)
  • トヨタ210系クラウン・パトロールカー(DBA-GRS210)
  • トヨタ210系クラウン・パトロールカー(DBA-GRS210)
  • トヨタ214系クラウン・パトロールカー交通取締用(DBA-GRS214)

中にはトヨタのクラウンなど、高級車もありますね。

ここに掲載していないメーカーでは、スバル(旧富士重工)が警察庁に「スバル レガシィ」を大量納入したこともあります。また、民間の人間が警察に車を寄贈することもまれにあり、栃木県警に「日産GTR R-35」が納車された出来事もありました。

警察庁が作成した「平成25年12月25日納入期限 無線警ら車 競争入札比較表」によると、トヨタのパトカーの1台あたりの販売価格は3,504,173円。2016年に警視庁が購入、交通機動隊に配備したトヨタ・マークXは832万7,910円だったとか。

これが何百台と売れるのですから、メーカーが躍起になるのも納得できます。

ただ、一般に販売されているものとは違い、警察用に特別生産している場合がほとんどです。エンジンや駆動方式もバリエーションに富み、基本的にはMT車です。一般車には見られないオリジナル仕様が多いのもパトカーの特色の一つと言えそうですね。

パトカーはいつ廃車になるか

自動車税が13年間で増額になるということはご存知でしょうか?
正確に言うと、ガソリン車やLPG車は13年間、ディーゼル車は11年間です。
そのため一般的には、13年で廃車にする人が多いようです。

実は、パトカーも同じで13年で公務を終えて廃車になるようです。もちろん13年経っていなくても、事故で破損して修理不可能とみなされれば廃車なります。

パトカーの廃車の手順

パトカーは消防車両や緊急車両とは違い、一般への払い下げはされません。

パトカーの性質を考えても分かる通り、悪用された時の影響力が大きいですよね。そのためパトカーの廃車は、他の公用車に比べても手間をかけています。
まず、フロントドアやリアドアに書かれている文字を黒く塗りつぶして車体番号を削りとります。

次に、保安上の問題となる資機材である無線機などを撤去します。廃車の途中で盗まれて悪用されたりすることを防ぐためです。そして、廃車待ちの保管場所で一定期間順番を待ってから、一般の修理工場などに送られ廃車手続きを行った後、解体処分されます。

廃車を免れるパトカーも

例外として、廃車前の検査でまだ現役として使える、と判断されるパトカーもあるようです。そんなパトカーは、再度公務に就くことになります。

また、「交通安全指導車」として交通安全協会へ送られるものや、イベント用に使われるパトカーもあります。

まとめ「目立つパトカーの廃車」

いかがでしたでしたか?

公務では目立つことが求められるパトカーも役目を終えると、目立たないようにしなければなりません。
しかしながら、赤色灯が剥ぎ取られたパトカーが廃車置場に放置されている様子や、廃車待ちのパトカーが無残に積まれている写真がインターネット上にアップされたりと、やはりパトカーは廃車の場でも目立つ存在のようです。

役目を終えたパトカーも気の毒と言えば気の毒ですが、しかし、廃車姿に注目されるというのもパトカーならではかもしれませんね。