自動車の廃車を考えた時に、人によっては「現在、東京に住んでいるけど自動車のナンバーは大阪になっている」なんてことは少なくないはずです。本来、県外へ居住地が移った場合には、住所が変更された日から15日以内に変更登録申請を行う必要があるのですが、数年おきに他県への転勤が必要になるような方であれば、面倒だしそのまま乗り続けてしまうと言う方も少なくありません。しかし、このような『県外ナンバー』の自動車は、わざわざ車検証に記載されている場所に行って廃車手続きを進める必要があるのだろうか?と疑問に思う人も多いのではないでしょうか。結論から言うと『県外ナンバー』の自動車でも近くの運輸支局で廃車手続きを進める事はできます。もちろん、このような場合には通常の廃車手続きとは少し違う手順が必要になります。
そこで今回は、『県外ナンバー』の自動車に必要な廃車手続きについてご紹介します。
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『県外ナンバー』の廃車は移転抹消が必要
それでは『県外ナンバー』の自動車の廃車に必要になる手続きについてご紹介します。そもそも自動車の前後に取り付けられているナンバープレートには、その自動車の用途や所有者の情報を表すとても大切な役割があります。その為、ナンバープレートと居住地は一致している事が求められており、引っ越しなどで居住地が変わった場合には15日以内に変更登録申請を行い、車検証に記載の住所を変更する必要があるのです。しかも、この規則に違反した場合には『罰金50万円(道路運送車両法第109条二号)』の罰則も規定されています。しかし、時にはこの変更申請を行う前に、自動車の廃車手続きが必要になる事もありますよね。そんな時にはナンバープレートの都道府県で廃車手続きを進める必要があると思うかもしれませんが、実際はそうではありません。
例えば、現在は大阪に住んでいるけど、ナンバーは広島といった場合でも、広島にわざわざ行って廃車の手続きなどする必要はないのです。居住地とナンバープレートの地域が異なる場合には『移転抹消(転入抹消)』という手続きを行う事により、お近くの運輸支局などで廃車することが可能です。
この手続きの際には、「現在はここに住んでいる」という事を証明する為に住民票の提出も必要になります。移転抹消(転入抹消)とは、まずは移転登録してから抹消登録する手続きの事で、廃車する事を前提に住所変更や名義変更を行う事です。通常、車検切れの自動車は名義変更できませんが、廃車を前提とする『移転抹消』ならそれも可能で、他人名義の廃車手続きの時にも利用される方法です。
住所変更が2回以上ある場合はご注意を!
『県外ナンバー』の自動車を廃車する時には、2回以上居住地が変わっている場合もある事でしょう。頻繁に転勤がある職業の方などは、その都度、変更登録申請を行うのがどうしても手間で、そのまま乗り続けてしまうといった方も少なくありません。
このような車検証に記載された住所から2回以上居住地が変わっている場合の廃車には、住民票ではなく戸籍の附票を提出する必要があります。基本的に、住民票は「何処から何処へ転居した」という事しか証明できない為、転移歴の分かる戸籍の附票を提出する必要があるのです。ただし、2回以上引っ越しを行っていた場合でも、その都度、住所変更を行っていた場合には住民票で問題ありません。
『戸籍謄本』や『戸籍抄本』は聞いたことがあっても『附票』については、初めて聞いたと言う方も少なくないかもしれませんね。戸籍の附票も戸籍謄本等と同様に、本籍地の役所に申請する必要がある為、準備するのも意外と手間がかかります。その為、引っ越しを行った際にはきちんと変更登録申請を行うようにしましょう。また、引っ越しとともに本籍地も変更している場合は、戸籍の附票には引っ越したときの住所しか記載されません。引っ越しの時に本籍地の変更も行っている場合は、その本籍地ごとに戸籍の附票を取得する必要があります。
車検証と現住所が違う方で、結婚や離婚で所有者の氏名も変更になっている場合には、戸籍の附票に加え、戸籍謄本または戸籍抄本が必要になります。尚、住所変更がない場合でも、氏名が変わっている際には戸籍謄本または戸籍抄本は必要になります。
意外と多い旅先での廃車!
ここまでは引っ越しなどで住所が変わってしまった時に必要になる『他県ナンバー』の廃車についてご紹介してきました。しかし、こういった状況での『他県ナンバー』の自動車の廃車は一般的にそこまで多くないと言われています。では、実際に自動車の所有者が陥る『県外ナンバー』の廃車にはどのような物が多いのでしょうか?ここでは実例が多い県外で廃車手続きが必要になるケースをご紹介します。
実は、県外で廃車手続きが必要になる事例で最も多いのが「短期出張や旅行先などで事故に遭遇してしまい、廃車手続きが必要になる」といったケースです。もちろんこういった場合の廃車手続きだとしても他県であれば住民票が必要になります。しかし、事故を起こした場所に住所を移すわけにはいきませんし、廃車手続きは住んでいる場所に戻って行う必要がありますよね。その際には、自動車が自走できない場合、遠距離のレッカー費用も必要になり、気の遠くなる費用が発生するのでは…と心配になってしまいます。
しかし、自走できない自動車を住んでいる場所まで運ぶ必要はありませんので安心してください。忘れてはいけないのは、廃車とは自動車をスクラップにすることを指しているのではなく、陸運局などで進める自動車の登録を抹消する手続きの事です。その為、事故で廃車せざるを得ない自動車の「永久抹消登録」には、その車体が必要なのではなく、『自動車を解体した』という証明が必要なのです。
したがって、旅先等で事故に巻き込まれ自動車を廃車せざるを得ない場合には、地元の業者等にレッカーと解体を依頼して、廃車手続きに必要な物を後日郵送してもらう等の対応を取る事で廃車が可能です。尚、近くの廃車買取業者に連絡し自動車を引き取ってもらうと、レッカーや廃車手続きを一括して無料で行ってくれる場合もあるのでオススメです。
まとめ
今回は、自動車の廃車手続きの中でも、『県外ナンバー』の自動車の手続きはどうすればいいのかという事についてご紹介しました。今回ご紹介したように、引っ越しした際に変更登録申請を行っていない場合には、通常とは少し違う手続きを行う事で、最寄りの陸運局などで廃車手続きは可能になります。ただし、上述しているように、本来、引っ越しなどで住所が変わった場合には変更登録申請をしなければならないと言う法律もある為、面倒くさがらずに変更登録をすることをオススメします。
また、旅行先で事故に巻き込まれ、廃車せざるを得ない等といった事は誰にでも起こり得ることですので、今回ご紹介した内容は覚えておくようにしましょう。何も知らずに遠距離のレッカー移動を依頼してしまうと、それだけで数十万円の費用が必要になるなんてこともあります。旅先の事故で自動車が修理不可能となった場合には、近くの廃車買取り業者に連絡して引き取ってもらうという選択肢もあります。廃車買取業者であれば、無料でレッカーも廃車手続きも行ってくれる業者もありますので、いざという時のために覚えておきましょう!