自動車の処分を考えて、その自動車を廃車にしようと考えた時には、様々な書類を用意しなければならないという事はご存知ですか?自動車の廃車手続きという物は、普段ほとんど経験することもありませんので、実際の手続きはどのような手順で進み、またどのような書類を用意しなければならないのか等といった事を全く知らないと言う人は少なくないでしょう。
実際に、自動車の廃車手続きを進めようと思った時に、車検証やリサイクル券など、必要書類がなくて困ってしまったといった事例は少なくありません。もちろん、紛失したそれぞれの書類によってきちんと再発行の手続きなどを進めれば、その後、廃車手続きを進める事も可能なのですが、急いで廃車手続きを進めなければいけない時などにはパニックになってしまい、何から手を付けていいのか分からなくなるという事も考えられます。
そこで今回は、廃車手続きで必要になる様々な重要書類を紛失してしまった時に、どのような対応を取ればいいのかまとめてご紹介していきたいと思います。本稿を参考に、廃車手続きを考えた時には、まず書類がそろっているのか確認しておきましょう。
そもそも廃車って何が必要?
それでは最初に、一般的な状況で廃車手続きに必要になる書類関係をご紹介しておきましょう。そもそも自動車の廃車は、普通車と軽自動車で用意しなければならない書類も異なりますし、進める廃車手続きによっても手順や必要書類が異なります。ここでは参考として、必要のなくなった普通車の永久抹消登録に必要となる書類をご紹介しておきます。
普通車の永久抹消登録で必要になる書類
- 所有者の実印と印鑑証明(発行後3ヶ月以内)
- 車検証
- ナンバープレート(前後2枚)
- 移動報告番号と解体通知日
- リサイクル券
- 自動車重量税還付申請書(車検残存期間が1ヶ月以上ある場合)
- マイナンバー
- 永久抹消登録申請書
- 自動車税・自動車取得税申告書
- 手数料納付書
普通車の永久抹消登録には上記の様な書類を用意しなければいけません。予想以上に多くてビックリと言う方も多いかもしれません。
重要書類を無くしてしまった場合の手続き
それでは、自動車の廃車手続きを進めようと思った時に、必要なはずの書類が紛失していた…等といった場合、どう対処すればいいのかを考えてみましょう。自動車という物は、購入してから廃車にするまで十年以上の年数が経過するなど当たり前ですし、意外と必要書類がないと言う場面は考えられるものですよ。
車検証が紛失していた
車検証は、紛失や盗難の対策として、自動車にはコピーを置いておき、原本は自宅内においておくと言う人も少なくないですね。しかしこの様な場合、車検証をどこに保管しているのかわからなくなってしまったり、引っ越しの際に間違えて捨ててしまっていた…なんてことも考えられます。では、こういった場合はどうすればいいのでしょう?
実は、車検証を紛失した時には再発行することが可能ですので、廃車手続きを進める前に再発行をしましょう。車検証の再発行は、自動車のナンバーを管轄している運輸支局で進める事が可能です。具体的な手続きは、地域によって異なる場合がありますが、一般的な再発行の手順は、再発行の為の用紙を購入し、必要事項を記入、手続きに必要な印紙を添えて窓口に提出するだけです。
ただし、自動車の廃車の際には、車検証を紛失している場合でも手続き可能な時があります。
自動車を運転する時には車検証の原本を携帯する義務があります!
紛失や盗難を防止する為、自動車には車検証のコピーを携帯すると言う人が意外に多いものですが、本来自動車を運転する時には『車検証の原本』を携帯していなければいけません。これは、道路運送車両法第66条第1項に定められており、取り締まりを受けた場合には『最高50万円の罰金が科せられる』等、非常に厳しい罰則が用意されています。車検証の不携帯については別記事でもご紹介していますので、そちらもご参照ください。
納税証明書が紛失していた
納税証明書が紛失していた場合も再発行することが出来ます。ただし、納税証明書は普通車と軽自動車で再発行の申請をする場所が違うので注意が必要です。
普通車の場合
普通車の納税証明書がなくなっていた場合には、自動車税事務所に問い合わせる事で再発行することが可能です。
軽自動車の場合
軽自動車の納税証明書が紛失していた場合は、所有者の住所地の市役所に行けば再発行できます。一般的には、申請書類を記載して窓口に出せば再発行してもらう事が出来ます。ただし、詳細な手続き方法は地域によって異なるので、地域の役所に問合せしてみましょう。
リサイクル券が紛失していた
リサイクル券は、紛失していた場合でも再発行の必要はありません。リサイクル料金の預託状況は、車両番号(ナンバープレートの番号)と車台番号さえあれば確認することが出来ます。ただし、リサイクル料金が未預託だった場合、廃車時に支払う必要があります。
ナンバープレートが紛失していた
自動車の廃車時には、ナンバープレートの返納も求められます。しかし、時にはナンバープレートの盗難などによって紛失している場合も考えられます。この場合は事前にナンバープレートの再発行が必要です。ナンバープレートを紛失した時には、廃車する・しないに関わらず、まずは警察署に盗難届又は紛失届を提出しましょう。警察に届け出を行うと、受理番号が発行されます。ナンバープレートの再発行は、この受理番号を持って陸運局で手続きを進めます。尚、災害などによってナンバープレートが紛失した場合には手続きが異なります。
イレギュラーな廃車手続きは廃車買取業者が便利
ここまで、廃車手続きに必要な書類などを紛失してしまった場合、どのような対処をすればいいのかご紹介してきました。冒頭でもご紹介した通り、一般の方であれば廃車手続きなど経験したことがないと言う人が非常に多く、そもそもどのような手順で進むのか、何を用意すればいいのか全くわからないと言う人がほとんどでしょう。したがって、何のイレギュラーもない廃車手続きであったとしても、なかなかスムーズに進める事が出来ないのに、上記の様なイレギュラーがあった際には、何から手を付けていいのか分からずパニックになる事も少なくありません。
そこでお勧めなのが、廃車手続きは『廃車買取業者』に依頼するという事です。
廃車買取業者は、その名前からわかるように『自動車の廃車に関するプロ』です。その為、今回ご紹介したようなイレギュラーが発生した廃車手続きだとしてもスムーズに進める事が可能なのです。また、廃車買取業者は、廃車にしようと考える様なボロボロな自動車でも買い取ってくれますし、廃車手続きに関しても全て無料で行ってくれるのです。
自動車の廃車が必要になった時には、まず廃車買取業者に連絡してみてはいかがでしょうか?
まとめ
今回は、自動車の廃車手続きを進めようと思った時に、必要書類が紛失していた場合の対処法についてご紹介してきました。自動車は、購入してから廃車にするまでかなりの時間が経過する物ですので、いつの間にか重要な書類が紛失していた…という事は決して珍しい事ではありません。もちろん、絶対に紛失しないように注意して保管しておくことがベストなのですが、時にはなくなってしまう事もあるでしょう。そんな時には、本稿でご紹介したような手順で再発行する事も出来ますので安心しましょう!