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自動車の水没は自動車保険の対象になるの?補償条件を詳しく知っておきましょう!

自動車のマメ知識

自動車が水害や津波などで水没してしまった場合、修復して乗り続けたいと考えるのであれば、誰もが加入している任意保険で支払われる保険料を修復費用に充てたいと考えるものではないでしょうか?
「自動車が水没する事なんて考えられないでしょ!?」等と考えている人も少なくないかもしれませんが、先日、西日本全域に大きな被害をもたらした『平成30年7月豪雨』では、いたるところで自動車が水没している場面がTVのニュースなどでも流れ、衝撃を受けたと言う人も多いのではないでしょうか?
特に近年では、夏場のゲリラ豪雨も頻繁に発生しますし、地震が多い日本では常に津波の脅威にさらされているという事も忘れてはいけません。
それでは、こういった自然災害で水没してしまった自動車は、水没車として全損扱いとなり車両保険などで補償を受ける事が出来るのでしょうか?とても気になる問題ですよね。
そこで今回は、保険会社による水没車の基準はどこなのか、水没車は補償対象になるのか等を詳しくご紹介していきたいと思います。

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水没車が全損扱いとされる基準は?

それではまず、全損扱いとなる様な『水没車』とはどのような状態の自動車なのかという事について考えてみましょう。自動車が水没する等といったケースは、一般生活の中ではほとんど考えられない事であり、水没車の定義や自動車がどの程度水に浸かったら『全損』扱いになるのか等は、ほとんどの方が知らない事でしょう。
一般的には、水に浸かってしまった自動車は『水没車』と呼ばれるものですが、保険会社が定義する『水没車』とは『エンジンが全て水に浸かってしまった自動車』や『ダッシュボードの上まで水に浸かってしまった自動車』なのだそうです。そして、このような水没車で、全損扱いとされるような自動車は以下の2パターンです。

  • エンジンまで水に浸かるなどして、修理不能となった場合
  • 修理代金が保険金額を超えた場合

上記の様な場合は、全損扱いとして補償を受ける事が可能になるでしょう。

水没車でも保証してもらえる保険ってどんなの?

それでは、自動車が水没してしまった場合に補償を受ける事の出来る保険について考えてみましょう。誰もが自動車が水没してしまった時には、任意保険で補償してほしいと思う物でしょう。この場合、補償を受けるポイントとなるのが、任意保険に付帯されている『車両保険』です。任意保険に『車両保険』が付帯されている場合には、自動車が水没したとしても条件付きで修理費用の保証などを受ける事が出来るのです。
一般的に自動車が水没する可能性があるケースと言うのは、

  1. 台風や豪雨など、洪水で自動車が水没する
  2. 地震による津波などで自動車が水没する

上記の2パターンが考えられますね。ここで注意が必要なのは、どのような状況で水没したかによって、車両保険に入っていたとしても補償を受けられない場合があるという事です。

台風や洪水の場合は補償を受ける事が出来る

それでは上記の2つのケースで『台風や豪雨など、洪水で自動車が水没した』場合の補償について考えてみましょう。答えから言ってしまうと、この場合は『補償を受けられる』と言うのが正解です。
車両保険には、自損事故は補償されない『エコノミー型』と呼ばれるものと、自損事故なども全て補償されるオールラウンドの『一般型』と呼ばれるものがあるのですが、どちらの場合でも台風や豪雨、さらには高潮での水害に対して補償を受ける事ができます。したがって、このようなケースで自動車が水没した場合は、「車両保険さえ付帯しておけば安心!」と考えておけば問題ありません。

地震による津波の水害は補償対象外

それでは『地震による津波などで自動車が水没した』といった場合についてですが、この場合、車両保険を付帯していたとしても補償を受ける事はできません。
ただし、最近の任意保険には、一般型の車両保険に同時付帯させられる『地震等による車両全損一時金特約』と言われるものがあります。これは東日本大震災以降、付帯されるようになったもので、『地震・噴火・津波』によって自動車に損害が発生し、全損となった場合に「特約で設定されている金額」を支払ってくれるのです。
支払ってもらえる一時金は、保険会社によって異なりますが、ほとんどの場合50万円となっています。

水没車の補償を受けるには車両保険が必要

自然災害などで自動車が水没した場合、加入している任意保険で補償を受けたいと思っても『車両保険』を付帯していなければ補償を受ける事が出来ません。因みに、地震のためにと加入する単体の『地震保険』があれば、地震による津波で自動車が水没しても大丈夫と思っているかもしれませんね。しかし、地震保険では『自動車は家財と認められない』ため、結局補償を受ける事はできません。
自動車の水没を考えて、安心してカーライフを送ろうと思えば、車両保険を付帯させておき、さらに『地震等による車両全損一時金特約』の付帯も必要になるという事です。

10万円以上の差が付くこともあります

水没車に保険を利用したら保険の『等級』はどうなる?

自動車の任意保険には『等級』と言う制度があるという事はご存知でしょうか?等級についての詳細は、別記事でまとめていますので、よく分からないと言う人は、以下のボタンからご覧ください。
任意保険の『等級』は、1年間無事故(あるいは事故を起こしても保険を使わない)であれば1等級ランクアップし、保険期間の1年間で1回事故を起こすと1~3等級下がるといったように等級が変動する物です。では、事故などが理由ではなく、災害で水没した場合に車両保険を適用した場合はどうなるのでしょう?
実は、災害で水没した自動車に車両保険を使った場合でも、「1等級ダウン事故」の扱いとなってしまい、次年度の保険料は1年間ペナルティを受けてしまうのです。この場合、本来であれば1等級進むはずだった等級が、1等級ダウンするわけですから、実質的には2等級のペナルティを受けてしまう事になります。災害など、自分ではどうしようもない事が原因だったとしても保険会社の決まりですので、これは仕方ありません。因みに保険が2等級のダウンとなると、年間で数万円程度保険が高くなるでしょう。

水没車は廃車の方が良い?

エンジンまで水に浸かってしまった自動車は『冠水歴車』として登録され、その自動車の価値が激減してしまいます。なぜかと言うと、一度エンジンまで水に浸かってしまうと、いくら綺麗に修理したとしても、様々な電気系統のトラブルを引き起こす可能性が非常に高くなるためです。皆様も、『いつ不具合を起こすかわからない自動車』など、いくら安価な中古車だとしても購入したいとは思いませんよね。さらに、洪水で自動車に侵入する水は、キレイな水ではなく、汚水なども混ざっている水なので車内に悪臭が残ってしまう場合もあるのです。
このように、自動車の価値が激減してしまうのに、高額な修理費用を支払い、保険の等級が下がってまで、修理して乗り続けるメリットは、正直に言うとあまりないのではないでしょうか?
そこで、災害などで水没してしまった自動車は『廃車買取業者』に相談することをお勧めします。廃車買取業者は、解体後の車両を鉄やアルミの資源としたり、まだ利用できるパーツをリサイクルしたりすることが可能な為、一度水没してしまった自動車だとしても『リサイクル資源』として高価買取りしてくれるのです。
自動車が水没してしまった場合、次の自動車の購入資金をどうしよう…と困ってしまう人も多いと思いますが、廃車買取業者であれば予想以上の高額で自動車を買い取ってくれる場合もあるので、一度連絡してみると良いでしょう!

まとめ

今回は、災害などで自動車が水没してしまった場合、加入している保険で補償を受ける事が出来るのか?についてご紹介してまいりました。
本稿でもご紹介している通り、任意保険に車両保険を付帯させているのであれば、豪雨による洪水などで自動車が水没してしまったとしても補償を受ける事は可能です。ただし、車両保険の補償は『自動車の価値分』しか保証してくれない為、修理費用が自動車の価値以上の場合、その差額は自己負担しなければいけません。自動車が水没してしまった場合の修理費用は50万円~100万円以上かかるなんてこともざらにありますので、このような場合、わざわざ修理してまで乗り続けるメリットなどはあまりないと言えるでしょう。
これから本格的な夏がやってきますが、夏場はゲリラ豪雨も増える時期ですので、急激な豪雨が発生した時には、出来るだけ安全な位置に移動し自動車を停車させるようにしましょう。また、いつも走行しているアンダーパスなどが水没している場合もありますので、注意しましょう!

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