今回は、台風の中でどうしても運転が必要になった場合に、注意しておきたいポイントについてご紹介していきたいと思います。
先日、日本を縦断し、様々な場所に大きな被害をもたらした台風21号ですが、建物内から外を見てみると、猛烈な雨と風の中でも多くの自動車が走行しているのが拝見できました。しかし、台風が過ぎ去った後には、非常に多くの自動車が強風にあおられて、横転している映像などがTVのニュースでも盛んに放送され、衝撃を受けた人も多かったのではないでしょうか。今回の台風21号は、特別に勢力の強い台風だったと言う事もあるのですが、強風で大型トラックが簡単に横転してしまい、そのまま風に押されて動く動画はショックが大きかったですよね。
人によっては、このような大型の台風が襲来している時に、自動車なんて運転しない方がいいのに…と考えるかもしれませんが、仕事の都合上どうしても必要だった人もいる事でしょう。近年では、台風が上陸する時間なども正確に予想できるようになっていますので、本来は、台風の影響が強くなる時間帯は頑丈な建物内に避難する方が良いと言うのは誰もが理解していると思います。しかし時には、どうしても自動車の運転が必要になる場合もないとは言えません。
そこで今回は、台風の中で運転する時に注意したいポイントをご紹介していきたいと思います。

台風時の運転で注意すべきポイント

台風は猛烈な風と大雨を引き起こし、場合によっては甚大な被害を各地に与える非常に危険な自然災害ですね。台風の勢力によっては、いつもの雨と大差がない場合も多く、油断している人も多いのですが、非常に危険な物だと言う認識は常に持っておいた方が良いものです。台風時には、大雨と強風で視界が非常に悪くなってしまい、スピードを出してしまうとスリップや追突事故などの危険もありますので、いつも以上に『安全運転』を心掛けなければいけません。それでは、台風時の運転にはどのような危険があるのでしょうか?注意しておきたいポイントを、以下にまとめていきましょう。

安全に走行できる状態までスピードを落とす

台風時に運転する場合、絶対に注意したいポイントは『スピードを落とす!』と言う事です。「当たり前でしょ。」と軽く考えている人もいるかもしれませんが、そういった人ほど要注意ですよ。実際に今回の台風21号の様は状況下でも、街中を走行している自動車は、普段とそこまで変わらないようなスピードで走っている自動車が多く見られました。
例えば、見知らぬ道を走るときには、道があまりわからない事から間違えないようにとスピードを落として走行する物ですが、普段から走り慣れている道であれば、道路状況や周りの景色も見慣れていますので、無意識にいつもの様なスピードで走ってしまいがちになる物です。これが、台風時の運転となると、「早く帰りたい…」「子供を早く迎えに行かなくては…」等と、いつの間にかスピードが上がってしまう要因も多いのです。
台風時には、強風に煽られて周囲の物が飛んで来たりすることも普通にありますので、前を走る自動車が突然急ブレーキを踏む事も少なくないでしょう。したがって、安全に対処できるように、スピードを落し車間距離を取って走行するように注意しましょう。

視界が悪い時には自車の存在を知らせる

台風の時には、非常に強い雨が降る事があり、ワイパーを全開で動かしたとしても、打ちつける雨の量で視界を確保できず遠くまで見渡すことが出来ない事は非常に多いです。他にも、対向車が巻き上げる雨水によって、数m先もなかなか見えないなんてことも珍しくないでしょう。
このような場合には、追突されてしまわないように、ヘッドライトやフォグランプを点灯し、自分の居場所を周囲に知らせるようにしましょう。

ヘッドライトの重要性

台風などで強烈な雨が降っている場合、路面に水が溜まり、センターラインが見えにくくなることが非常に多くあります。このような場合には、対向車線まではみ出したまま走行してしまう自動車も少なくないのです。
したがって、自分がどこにいるのかを対向車に伝える為、ヘッドライトを付けて走行するようにしましょう。どちらかが対向車に気付けば正面衝突といった重大事故を防ぐことが出来ます。

強風による横転には十分に注意を

台風は、普段の生活では考えられない強風が吹く事が特徴です。台風による強風は一定方向に吹いているわけではなく、突然、突風の様に非常に強い風が吹いたりするので注意が必要です。特に、トンネルの出入り口や橋の上での走行、海岸沿い等は、非常に強い横風で自動車が煽られる事も多く、横転事故なども非常に多く見られます
基本的に、自動車という物は、風に煽られても横転しないように設計されているものなのですが、ハンドルの切り方、タイミングによっては意外とあっさり横転してしまうと言う事もあるのです。特にミニバンやトラックの様に、車高が高い自動車は風を受ける面積も広く、風の影響を強く受けるので注意しましょう。
今回の台風21号は、特に勢力の強い台風でしたので、停車している自動車であっても容赦なく吹き飛ばされていました。特に衝撃であったのは、橋の上に停車していた自動車が危うく川に落とされそうになるほど横すべりしていた動画ですね。風を遮る物が何もないような場所は、考えられないような突風が吹く事もあるので、強風時に橋の上に停車する事などはやめましょう。

道路状況による注意点の違い

それでは最後に、一般道と高速道路など、走行している道路状況の違いによる注意点もご紹介しておきましょう。一般道と高速道路は、同じ道路であっても、造りも異なりますし、走行スピードも異なる為、注意しなければいけない事も変わります。

一般道での注意点

台風時に一般道を走行する場合、普段は知り慣れている道路だとしても、道路状況が全く異なっている可能性があるので注意が必要です。
例えば、いつも走行しているようなアンダーパスが冠水している、突然街路樹が倒れてくるなど、普段では考えられないような危険が潜んでいると意識して安全運転を心掛けましょう。また、早く帰りたいからと、普段は通らない近道などを走行するのもあまりお勧めできません。普段走行していない分、路面状況などが把握できず、どこに危険があるか判断できにくいからです。
尚、台風やゲリラ豪雨といった、普段の路面状況が変わってしまいそうな時には、国土交通省等が発表している『道路冠水注意箇所マップ』や『ハザードマップ』を予め確認して運転するのが良いでしょう。

高速道路での注意点

台風時の高速走行は非常に危険です。一般道と比較すると、スピードが出ているわけですから、強烈な雨や風でワイパーが役に立たなかったり、飛来物によってフロントガラスが割れてしまったりと、視界の確保が非常に難しい場合があるのです。さらに、路面に溜まった水によってハイドロプレーニング現象※1も起こりやすくなり、スリップ事故や衝突事故の危険性も非常に高くなります。
台風時に高速道路を走行する時には、安全に走行できるスピードを保つことや、危険を感じた場合には、出来るだけ早くサービスエリアなどに立ち寄り、台風が落ち着くまで待つなどの対応をしましょう。

※1 ハイドロプレーニング現象とは
ハイドロプレーニング現象とは、濡れた路面を高速で走行した際にタイヤと路面との間に水膜ができることによって浮いた状態になり、ハンドルやブレーキがコントロールできなくなる現象を指します。
引用元: ダンロップ公式サイト

まとめ

今回は、台風の中で自動車を運転することになった時、悲惨な事故に遭わないよう注意しておきたいポイントについてご紹介してきました。本稿でご紹介したように、台風時の運転には、視界確保の問題や、強風に煽られて横転してしまう可能性など、非常に多くの危険が潜んでいます。もちろん、一番良いのは、台風の勢いが収まるまで頑丈な建物内に避難しておくことですので、出来るだけ台風の中で運転するような事が無いようにしたいものですね。今年も9月に入り、例年であれば今から台風のシーズンに入ると言ったイメージの時期です。したがって、これから台風の中で運転しなければいけない機会がすぐにやってくるかもしれませんので、本稿でご紹介したポイントは必ず覚えておくようにしましょう!