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英人気番組「トップ・ギア」の迷走…前司会者ジェレミー・クラークソンの現在は

車と娯楽

イギリスの人気自動車番組「トップ・ギア」。司会者であるジェレミー・クラークソン氏が2015年に降板となり、そのニュースは世界中を駆け巡りました。ジェレミー氏が番組を降りてから、「トップ・ギア」は迷走を続けており、打ち切り説もささやかれるほどです。

今回はジェレミー・クラークソン氏が解雇された理由と、その後の彼がなにをしているのか、そして現在の「トップ・ギア」がどうなっているのか紹介していきます!

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ジェレミーの降板理由は

ジェレミーが解雇された理由は、日本の社会通念に照らし合わせても、何らおかしくはありません。
イギリスのニュースメディア「ザ・テレグラフ」によると、2015年3月初旬、クラークソン氏は収録終わりにホテルで、温かいサーロインステーキとポテトが注文可能時間を過ぎていたため食べることが出来ず、「トップ・ギア」のプロデューサーを責め立てたと伝えられています。

もう一つの証言によると、ほとんど取っ組み合いの状態になっていたと伝えられていますから、当時54歳のジェレミーですが、よほど腹が立ったことが予想されます。

一時は出演停止でことを穏便に済ませようとしていたBBCですが、結局はサブ司会者のリチャード・ハモンド、ジェームズ・メイ氏を含む3人とも降板することになりました。

その後に抜擢された司会者も降板

BBCと同系列のラジオ放送局で、朝のラジオパーソナリティを長年勤めてきたクリス・エヴァンス氏による新生「トップ・ギア」がスタートしたのは、2016年の5月29日。しかし、初回放送は前司会者陣時代の平均視聴者数560万人を大きく下回る430万人にとどまり、BBCの上層部を落胆させました。また、初回放送時にエヴァンス氏は前任の司会者陣をバカにしたジョークなどを飛ばして、観覧客の怒りを買ったと伝えられています。エヴァンス氏は自身のツイッターアカウントで、新生「トップ・ギア」が回を重ねるごとに視聴率を上げていると堅調っぷりをアピールしていましたが、視聴率はシーズンを通して振るわず、降板が決まりました。

司会者としての振る舞い方にも批判の多かった同氏ですが、ロンドン警視庁による1990年代の性的暴行疑惑の追求も続投できなかった理由の一つといわれています。エヴァンス氏は降板後、「うまくいかなかったのは残念だが、笑顔で身を引いた方がいいだろう」と、オートブログのインタビューに答えています。エヴァンス氏本人も、朝のラジオ番組を務めながらの「トップ・ギア」収録は相当体に無理があったらしく、いつも疲れた表情でスタジオ入りしていたと伝えられています。

トップ・ギアの司会者の降板が相次ぐ

エヴァンス氏は自動車に対してそれほど情熱のある人物ではありませんでしたが、その後に抜擢されたマット・ルブラン氏は、有名人限定の自動車レースで優勝するなどの経歴を持つ自動車マニアとして知られていました。番組作りも丁寧であり、悪く行ってしまうと「おふざけ」に走りがちだったクラークソン氏とは違い、自動車好きのための番組作りを徹底したのは大きな差別化要因の一つだそうです。

しかし、そのルブラン氏も2018年のシーズン26撮影終了次第、降板すると報道されています。ルブラン氏は降板理由として「家族や友人と過ごす時間が作れないこと」を挙げましたが、視聴率もそれほど振るわなかったためとも見られています。

ジェレミー・クラークソン氏の現在

「トップ・ギア」降板後のジェレミー・クラークソン氏が2015年にAmazonと契約したニュースは、世界を驚かせました。なぜなら、同氏が「トップ・ギア」を降板した直後から、米Netflixとの新番組が噂されていたためです。

降板後のジェレミー、話題となったのは

しかし、蓋を開けてみればクラークソン氏が年間約18億円でAmazonと契約したことが報道されました。それまでジェレミー氏が受け取っていたのは年間2億円程度と言われていますから、収入の面では大きな飛躍です。補佐司会者役だったハモンズ氏とメイ氏もAmazonの番組「グランド・ツアー」で同じく司会を務めているため、実質上の「トップ・ギア」ですが、内容は大きく異なり、自動車番組というよりかは「自動車を用いたバラエティ・ショー」の色合いが濃くなっており、スタジオパートの要であった自動車評論部分は、ジェレミー氏の独演会状態です。

BBCよりもコンプライアンスが緩いのも影響し、同性愛者を絡めた際どいユーモアがそのままパッケージ化されたり、動物の皮でボディが覆われた車を運転したりと、内容は過激化しています。

「トップ・ギア」ファンの評価が分かれる「グランド・ツアー」ですが、気に入らない車をこき下ろす際に発揮されるジェレミー氏の毒舌ファンなら、十分に楽しめるのではないでしょうか。

なお、シーズン3までを契約した3司会者ですが、シーズン4以降があるのかどうかについては、何もアナウンスがないそうです。「デイリー・メール」などはシーズン4以降は制作しないことが確認されたと報道しましたが、タブロイド紙なので信頼性は低いでしょう。

この番組目当てでAmazonプライム会員に加入した人も多いので、シーズン4以降の制作もおそらくはあると予想する見方もあります。また、再契約がなかったとしても、Netflixかhuluかどこかが同じ陣容で車番組を始めることでしょう。

ジェレミー・クラークソン氏の「車への情熱」

人によっては「感じの悪そうなおじさん」としか思われていないクラークソン氏ですが、彼の車への情熱は人一倍です。

「The Sunday Times」氏で、同氏は最近の車が皆同じであることに落胆していると書いています。

クラークソン氏は、かつてモーター・ジャーナリストとは命がけの仕事だったと言います。「ある車はエンジンがかからず、ある車はコーナーを曲がりきれない。ときにはなにげない運転が命がけになってしまう車もあった」と。

しかし、全世界的に政府は車の安全化基準を設けはじめ、安全評価がなによりも重要視されるようになりました。そして、車の生産の外注化も進み、優れた部品メーカーが各社にパーツを卸すようになります。すると、どの車も同じようなブレーキ、同じようなサスペンションを装備するになりました。

そこに、”車を乗る楽しみ“は無い。車が単なる移動手段であることに終始するならば、自動車メーカーに未来はないともクラークソン氏は語っています。

また、GoogleあるいはAppleが自動運転車を提供する未来も予想しており、そこに対応できる楽しみなどを利用者に提供できない場合、車メーカーに未来はないとも語っていたそうです。

番組でことあるごとにプリウスを酷評してきた彼ですが、「今の車はセダンだろうとSUVだろうと、会社が違おうと本質的な違いはない」とも言っています。

グランド・ツアーのゲーム化

日本語版は出る可能性が低いそうですが、「グランド・ツアー」がPS4/Xbox向けのゲームとして発売されることが決定しました。発売時期は2018年10月現在不明ですが、2019年中には発売が予定されています。「グランド・ツアー」で登場した場所がレース場として再現されることもアナウンスされており、番組とゲームの連動という目新しい要素も加わっています。

まとめ

繰り返しになってしまいますが、降板は正直なところ自業自得としか言えないジェレミー・クラークソン氏。しかし、彼の辛口批評とユーモアを世界中の人間が懐かしく思っているのは確かです。幸いにも彼はエンターテイメント業界から引退したわけではないので、有料会員になるというコストはありますが、Amazonでいつでも元気な姿を拝むことが出来ます。

元祖(?)「トップ・ギア」と、クラークソン氏の番組は地上波と有料会員向けのコンテンツという違いがあるので、ある程度は住み分けが出来ていますが、今後どちらかが打ち切られることはあるのでしょうか?そして打ち切られるとしたら、皆さんはどちらが先だと思われますか?

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