あなたの車は購入してから何年になりますか?まだ1年未満の方もいらっしゃれば、もう10年も乗っている!なんて方もいらっしゃいますよね。今回は、車の保有期間が今と昔でどれだけ違うのか、を解説していきます。
平均車齢と平均使用年数
一般財団法人『自動車検査登録情報協会』がまとめた平成26年度の統計書には、自動車の長期使用化が進んだことが影響し、平均車齢が22年連続で過去最高齢となった、と記されています。では平均車齢とは何でしょうか?詳しく見ていきましょう。
平均車齢
国内で自動車が新規登録されてからの平均経過年数で、人間の平均年齢に相当します。新車の販売台数が減り、長期間自動車が使われるようになると、高齢化したといえます。逆に新車の販売台数が伸びて、古い自動車がスクラップされたり、海外輸出が増えたりすると若返ります。乗用車の平均車齢は昭和50年に3.30年でしたが、平成元年には4.75年に高齢化が進みました。しかし、平成2年のバブル期に新車がよく売れたのを背景に、向こう3年は若返りの年が続き、その後平成8年から徐々に高齢化が進みました。
参照元「https://www.airia.or.jp/publish/file/e49tph00000004pr-att/e49tph00000004py.pdf」
平均使用年数
自動車検査登録情報協会が公表している自動車の平均使用年数とは、国内で新規登録されてから抹消されるまでの平均年数を指します。ちなみにこの中には、軽自動車は含まれていません。乗用車の平均使用年数は、昭和50年に6.72年でしたが、平成元年には9.09年と増加し、平成26年には12.64年と平均12年を超えました。それだけ、乗用車を使用する期間が長くなり、一方で長持ちするようになったともいえます。
自動車保有台数の推移
それでは、自動車保有台数には、昔と今でどのような違いがあるのかみていきます。明治40年に自動車保有台数は16台でした。大正2年には892台に増え、昭和元年には38,693台になりました。昭和41年に乗用車の保有台数は2,289,665台でした。これには、軽自動車も含まれています。それが平成元年には、30,712,558台となり、平成30年3月末には61,584,906台となっています。若者の車離れが心配されている今日ですが、なんと保有台数は一貫して伸び続けているのです。
それでは、国内の自動車保有台数を自動車の種類別に記したものをご紹介します。国内の自動車保有台数は、1960年ごろから徐々に増え始め、1995年に7,000万台を超えましたが、そこからは横ばいが続いています。自動車の種類でいえば、1997年まで乗用車の普及率は目覚ましいものがありましたが、それ以降は横ばいになり、2005年からは降下傾向にあります。それに対し、軽自動車の普及率は伸び続けています。
県別での、自動車保有台数を見ていきます。平成30年全国都道府県別自動車保有車両数をランキングにすると、一番自動車保有台数が多い県は、1位愛知県・2位東京都・3位埼玉県となっています。
参照元:「https://www.airia.or.jp/publish/statistics/ub83el00000000wo-att/01_2_0001.pdf」
【自動車保有期間の変遷】
それでは、自動車保有期間にはどのような変遷があったのかを見ていきましょう。2018年3月に日本自動車工業会が行った乗用車市場動向調査によると、調査時乗っていた車の保有期間は、新車・中古車ともに2009年には7.4年だったのが、2017年には7.6年と平均年数が伸びています。そして、10年超える長期保有者が26%もいました!
意識調査においても、「今後買い替える予定は未定」と答えた人が7割を超え、「5年以内に買い替え予定」と答えた人はわずか2割にとどまりました。この10年を超える長期保有者も年々数が伸びています。1台の車をメンテナンスしながら、長く乗る愛用者が増加しているようです。その背景としては、車そのものの性能が良くなり耐用年数が長期化したということももちろん、かつては車がステータスとして、今よりも持て囃されていた時代的背景が影響しています。しかし、今では「車は移動手段」であり、地方ではなおさら車がないとどこへも行けない、というこの心境の変化も大きく作用しています。
そして、車の免許証をもって実際に運転する人は男の人だけではなく、女性で運転免許証を所持している人も増加傾向にあります。
「自分のお気に入りの使いやすい車を、長く乗り続ける」という考えの人が増えているのではないでしょうか。
まとめ
昭和初期は、車齢年齢が3年でしたが、今では平均8年を超えています。使用年数も6年だったのが、12年と倍以上に。それだけ日本の車製造技術が発展し、耐久性や性能が向上したため、長持ちするようになったと言えます。また、多くの人が1台の車を大切にし、長く乗るようになったのですね。
皆さんもライフスタイルに合った素敵な一台を見つけてください。