タイヤは、車が道路を安全に走るために一番大切な存在と言っても過言ではありません。

そのタイヤが万が一、万全ではない状態で走っていることがわかったら、道路運送車両法違反となります。

車検時には必ずタイヤの摩耗(擦り減り)具合はチェックされるポイントですので、そのタイミングにタイヤの交換をすれば問題ありません。

しかし、車検時には問題なくても長期的に長距離の走行を繰り返していると、思っているよりも早く摩耗していきます。

タイヤの交換周期や走行距離、変えるべきタイミングでのタイヤの見方などについて詳しく見ていきましょう。

タイヤの交換をしなければならないのはどんな時?

①スリップサインが見えてしまったら

スリップサインとは、新品時のタイヤの溝が8㎜あるところから1.6㎜まで擦り減った時に見える溝の奥にあるマークのことです。

スリップサインがある場所は、タイヤのサイドウォールにある▲マークの延長線上に4~9カ所点在しています。

あくまでも平均値ですが、通常タイヤが1㎜擦り減るのに5,000㎞の走行距離が目安とされています。

8㎜のタイヤが6.4㎜擦り減って残り1.6㎜になるには、約32,000㎞の走行距離があるとスリップサインが見える計算になります。

スリップサインが見えるとタイヤが擦り減ったという物理的なお知らせの効果もありますが、タイヤの溝が足りないことで起こりうる事故についても防ぐことを想定しています。

タイヤの溝が1.6㎜より足りなくなることで起きる弊害は、地面の衝撃を受けやすい、熱や寒さに弱くなりヒビ割れやパンクしやすくなるなども考えられますが、一番危険なのは雨の日の走行です。

タイヤの溝は地面をグリップする役割も果たしていますが、水を捌けるという大切な役割も担っています。

スリップサインが見えるほど摩耗したタイヤで水の上を走ると、タイヤから水が捌けずハイドロプレーニング現象を起こしタイヤが水に浮いて走行に危険がともなうことがわかっています。

タイヤが地面を掴むには1.6㎜以上の凹凸が必要であり、それ以下になるとハンドルやブレーキの操作性が著しく損なわれる危険性があるということを覚えておきましょう。

②製造年月日から約5年経過していたら

1年間の走行距離が5,000㎞から10,000㎞未満の車は、車検から次の車検の間にスリップサインが見えない程度に走行距離の幅がおさまってしまうこともあります。

そんな時に気をつけたいのが、タイヤが目立って擦り減っていなくても、製造から4~5年経過したタイヤは交換をしておいたほうが安全であるという点です。

タイヤの材質上、ゴムの素材は熱や低温、紫外線により経年劣化しやすい特性があります。

そのためスリップサインまでは見えてなくても、普段停めている駐車場が野外や砂利、高温になりやすい場所だと、温度差によりゴムが硬くなり柔軟性を損ないやすい一面もありますので気をつけましょう。

タイヤの製造年月日は、2000年以降は4桁の番号で記載される決まりになっているので、例えば「3016」となっていたら、2016年の30週に製造されたタイヤだということがわかります。

これはタイヤ交換の目安にもなりますし、タイヤをカー用品店やインターネットで購入する際にも購買の決め手となります。

新品のタイヤを安く買えたとしても、もし製造から3年経過していたら、そこから使用できる期間が短くなってしまう可能性があるわけです。

タイヤの寿命を延ばせる?タイヤローテーションとは?

タイヤは4つのタイヤに重量が分散されているとはいえ、運転の癖や住んでいる地域の路面環境などによって摩耗が偏りやすいものです。

理想的なのは、前輪と後輪を入れ替えて、摩耗をバランスよく慣らしながらタイヤと付き合っていく方法です。

これをタイヤローテーションといいます。

FF車(二輪駆動でエンジンも前方にある車、普通乗用車に一番多いタイプ)では前輪が摩耗しやすいので、前後を入れ替えておくとタイヤの摩耗が平均的になりタイヤが長持ちします。

FR車(後輪駆動でエンジンが前方にある車)や四輪駆動の車は前後・左右のタイヤを入れ替えて、偏りがちな摩耗を馴らしていきます。

タイヤには通常、ローテーションする方向も記載されています。

まとめ

道路を安全に走行するためには欠かすことのできないタイヤのメンテナンス。

その交換周期や、交換の目安、チェックするポイントや長持ちさせる方法などについて紹介してきました。

タイヤの摩耗が進みスリップサインが見えるタイヤで公道を走ることは法律で禁止されており、車検も通らないように厳重な検査ポイントとして設定されています。

スリップサインが見えていなくても、製造年月日が5年以上経過しているタイヤはこまめな状態の把握が必要になってきます。

また一定の周期でタイヤをローテーションしながら摩耗を均一化しておくことで、タイヤの健康寿命も長くなり、安全・快適なカーライフを送ることにつながっていくでしょう。