電気自動車とは?ガソリン車との違いは?

「電気自動車とガソリン車となにが違うの?」と質問されたときに、動力源の違い以外を言える人は多くないかもしれません。電気自動車とガソリン車の違いは、仕組みに存在します。

ガソリン車はガソリンを燃やすことで生まれるエネルギーを利用して動きます。これが俗にいうエンジンです。電気自動車は電気が蓄えられているバッテリーを動力に、モーターを利用して動きます。イメージとしてわかりやすいのがラジコンです。巨大なラジコンと電気自動車は、基本設計において大差はありません。

電気自動車を使うメリット

電気自動車にある、ガソリン車にはないメリットを2つ挙げます。見ていきましょう。

ガソリンを使わないので環境にやさしい/経済的に優れている

ガソリンを燃やすと排気ガスが出てきます。排気ガスは空気の汚染の原因にもなり、車が多く利用される地域では社会問題になることがあります。北京などはスモッグのひどい地域として知られていますが、ガソリンエンジンから排出される排気ガスの影響は無視できません。世界的にはまだガソリン車が主流ではありますが、今後の地球環境を考えると、電気自動車の利用増加が予想されます。

(なお、イギリスとフランスは、2040年までに全車種を電動化すると宣誓しました。)

また、電気はガソリンよりもコストパフォーマンスが良いのも魅力です。おおよその計算ではありますが、100kmの走行でかかる費用はガソリン車で約1050円に対し電気自動車は約200円です。ガソリン車の5分の1程度のコストを考えれば、長期的にみても電気自動車のほうが経済的にメリットがあることがわかります。

補助金や税制上の優遇がある

日本政府は、クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金という補助金の制度を導入しています。電気自動車を購入した後に、指定の書類を提出することで補助金がもらえるようになっています。車種によって違いはありますが、20万円から40万円を目安に受け取ることが可能です。

税金にも注目です。自動車税は排気量によってどのくらい払うのかが決まります。しかし、電気自動車は排気量は0です。つまり課税率はどの自動車よりも低いことになります。他にもエコカー減税の措置を受けられるため、ガソリン車よりも払う税金は低くなります。忘れがちですが、二輪車も当然同じ恩恵を受けられます。

電気自動車のデメリット

大きな可能性を持つ電気自動車ですが、デメリットも存在します。3つピックアップしたので、見ていきましょう。

充電するための時間が必要

ガソリン車であれば空の状態から満タンにガソリンを入れようとしても5分はかからないはずです。しかし、電気自動車の場合は充電時間は早くても40分ほどです。完全な充電を考えると、1時間は必要と考えておく必要があります。バッテリーがなくなった場合、充電が完了しないと、すぐには走れません。電気自動車の大きな弱点です。

走行可能距離が短い

どのバッテリーを搭載しているかにもよるのですが、40kWhのバッテリーで走った場合の実質走行可能距離はおよそ240kmです。遠出をする場合はこまめな充電をする必要があります。対してガソリン車は1000km以上走れるので、長距離の運転にも向いていることがわかります。

充電スタンドがまだ少ない

ガソリンスタンドはおよそ日本国内に3万か所あるとされていますが、電気自動車の充電スポット(急速充電対応)は約7000基です。充電するための時間が必要なのに、ガソリンスタンドよりも数が少ないのが実情です。誰かが充電していたら、その分の時間を待つ必要があります。

回転効率の面でもガソリンスタンドに劣ります。利益性を考えるのであれば、ガソリンスタンドのほうが利用客の回転がいいのに対し、電気自動車の充電スポットは良くありません。充電スタンド自体は、だんだんと増えてはいますが、まだまだ対策が必要であることがわかります。

実はガソリン車よりも古くに作られた

電気自動車は最近CMで見かけることが多くなったので、「新しい発明」だと皆さんは思われるかもしれません。実は電気自動車が始めて作られたのは1839年です。ガソリン車が誕生したのが1886年ですので、ガソリン車よりも50年近く前に電気自動車が存在していたことになります。

そして有名な発明家エジソンは、電気自動車こそが未来の自動車と考えていました。当時の電気自動車は電池式で動いているタイプでしたが、持続性や軽量性の問題がありました。そこでエジソンは自身が開発したエジソン電池を電気自動車に搭載し。約1600kmの走行をするプロモーションを行いました。

エジソンが思い描いていたのは500㎏ほどの重量の車体で600ドルの値段で販売することです。しかし、バッテリーの問題に直面してしまい、この計画はなしとなってしまいました。1921年に発売されたオートマティックという電気自動車は最高時速40km、充電1回で96kmの走行が可能とされていました。しかし値段は当時主流の車と比べて4倍以上の約1200ドルでしたので、コストパフォーマンスの面でもガソリン車に勝てませんでした。

1960年から再度電気自動車が注目されるように

エンジン駆動のガソリン車が主流になっていましたが、1960年ごろから電気自動車は再度注目されるようになりました。環境汚染の原因となる自動車の排気ガスに、どう対処するのか世界中で議論が交わされたためです。

アメリカでは1970年に大気浄化法という法律が定められました。排気ガスによって起こされる酸性雨やオゾン層の保護を目的としており、排気ガスの排出量を削減、四塩化炭素やフロンの使用を禁止させました。

さらに1973年には第一次オイルショックが起こりました。ガソリンの価格が急騰し、3年ほどでガソリン価格は2倍にまで跳ね上がりました。この出来事からガソリンを使わない電気自動車が再度注目されるようになったのは言うまでもないでしょう。

1990年には大気浄化法が大幅に改正され、1992年にはエネルギー政策法が定められました。電気自動車の開発は進み、さまざまな電気自動車が誕生しました。その中で注目された車がトヨタのプリウスです。

2000年に世界中で販売された同車は、電気自動車とガソリン車を合わせたハイブリッドカーとして世間の注目を集めました。販売台数はおよそ600万台、この数字を見ても多くの人から支持されたことがわかります。

ここ最近ではメルセデスやフォードなどの有名自動車メーカーが電気自動車の開発を行っています。フォードは1回の充電での走行可能距離約480kmの電気自動車を発表しました。メルセデスも2019年に電気自動車を販売する予定であり、世界中が電気自動車に注目していることがわかります。

まとめ

電気自動車の歴史を眺めてみると、さまざまな人たちの思いがあることがわかります。天才発明王エジソンもそのうちの一人です。残念ながら、彼の時代ではガソリン車に一歩及ばない結果になってしまいましたが、その後に電気自動車は大きな飛躍を遂げています。

電気自動車はエネルギー効率がよく環境にも比較的優しいので、今後更なる注目がされるでしょう。

昔の偉人たちの思いが約130年の時を超えて、再度注目を集めるようになりました。電気自動車にあるのはメリットばかりではありませんが、壁を乗り越えることができれば、さらなる普及が進むでしょう。今後の電気自動車と業界の動向は要注目です。