『目的地は、次の自分だ』 ―――2023年6月21日にトヨタ自動車は新型アルファードの発売を開始しました。
新型アルファードはどんな車になった?
2023年6月21日に発売を開始したトヨタの新型アルファードは、2002年から販売されているトヨタの人気高級ミニバンの4代目モデルになります。これまでに2008年、2015年とフルモデルチェンジを行っており、2015年からは8年ぶりのフルモデルチェンジとなったため、同車種からの買換えを検討する方も多いようです。こちらでは、新型アルファードについて詳しく解説します。
アルファード3代目モデルと4代目モデルの比較
8年ぶりのフルモデルチェンジということで同車種の買換えを検討する方は多く、トヨタディーラーでは前もって発売日当日の事前相談予約を申し込んでいた人が多かったことから、初日で2,000台以上の注文が入った販売会社もあったといわれています。
こちらでは、2015年1月26日に発売を開始した先代の3代目アルファードと、2023年6月21日に発売を開始した4代目アルファードのエントリーグレードのスペックを比べてみました。
アルファード 【エントリーグレード】 | 3代目モデル【X】 | 4代目モデル【Z】 |
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発売時期 | 2015年1月26日 | 2023年6月21日 |
燃料種類/駆動方式 | ガソリン車/2WD(FF) | |
メーカー希望新車価格 | 3,190,000円 | 5,400,000円 |
全長/全幅/全高(mm) | 4,915/1,850/1,880 | 4,995/1,850/1,935 |
燃料消費率 | 11.6km/L(JC08モード) | 10.6km/L(WLTCモード) |
上記の比較表をみて、まずわかることはエントリーグレードの価格差が大きいことです。エントリーグレードとは、安価でパーツ数を最も抑えているモデル、もっとも価格が安いグレードのことです。今回発売された新型アルファードのエントリーグレードはZとなっており、先代の3代目アルファードのエントリーグレードはXとなっています。両車種のスタート価格差は約220万円ありました。2015年発売モデルのエントリーグレードは300万円台ということで比較的購入を検討しやすいことから、広い購買層から人気となっていましたが、今回のフルモデルチェンジにより、新型モデルのエントリーグレードは500万円台からとなったため、同価格帯は厳しく購入を見送るという人もいたようです。
新型アルファードのグレードと価格帯
新型アルファードのグレード数はかなりコンパクトにまとめられており、エグゼクティブラウンジとZグレードの2つになっています。
Executive Lounge(エグゼクティブラウンジ)
後部席(2列目シート)への【おもてなし】を磨き上げた7人乗り設定のグレード【エグゼクティブラウンジ】のパワートレインはハイブリッド車のみとなっており、2WDとE-Four(四輪駆動)方式の二つのタイプから選ぶことができます。価格は、2WDが8,500,000円、E-Fourが8,720,000円です。
Z(ゼット)
そして、エントリーグレードでありながら上質な装備を充実させたグレード【Z】は、ガソリン車とハイブリッド車の二つに分かれて、そこに駆動方式が2WDとE-Four(4WD)にさらに分けるため、グレード内で4タイプから選ぶことができます。Zハイブリッド車2WDは6,200,000円、Zハイブリッド車E-Fourは6,420,000円、Zガソリン車2WDは5,400,000円、Zガソリン車4WDは5,598,000円となっています。※すべて税込
Executive Lounge(エグゼクティブラウンジ)が人気の理由
Executive Lounge(エグゼクティブラウンジ)グレードは、2015年1月に3代目へとフルモデルチェンジした時に登場したアルファードの最上位グレードです。7人乗りの3列シート車ではあるものの、2列目シートに重点を置いたコンセプトで、広い後部席空間をゆったりと贅沢に使えるように様々なアレンジがされています。要人や著名人などのVIP送迎車としても人気のグレードで、2020年に調査された際は47都道府県中19都道府県でトヨタのアルファードハイブリッド車が選ばれていました(グレードは非公表)。要人用の社用車や公用車というと、高級セダンというイメージがありましたが、近年はミニバンを選ぶ企業や行政機関が増えており、その中でもアルファードは多く選ばれています。
新型アルファードのExecutive Loungeとは
社用車や公用車としての人気も確立してきたアルファードの人気グレード、Executive Loungeには同グレードのみに装備できるオプションや標準装備のインテリア、エクステリアデザインが設定されています。そのExecutive Loungeのみに標準装備されるインテリアやエクステリアデザインにより、高級感をさらに高め、質感もアップさせることができています。
下記の表に、Executive Loungeグレードにのみ標準装備されるインテリアとエクステリアデザインをまとめました。
Executive Loungeグレードの標準装備エクステリア&インテリア | |
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サイドマッドガード(メッキモール付) | 225/65R17タイヤ&17×6 1/2 アルミホイール(スパッタリング塗装) |
UVカットフロントクォーターグリーンガラス(高遮音性ガラス) | 本革巻き3本スポークステアリングホイール(UZURAMOKU) |
スーパーUVカット&IRカット&撥水機能付フロントドアグリーンガラス(高遮音性ガラス) | インストルメントパネル(UZURAMOKU+合成皮革巻き+スパッタリング) |
UVカット機能付スライドドアプライバシーガラス(高遮音性ガラス) | ドアトリム |
左右独立ムーンルーフ | デジタルインナーミラー |
14インチリヤシートエンターテイメントシステム | パワーオットマン・大型アームレスト・回転可能式テーブル |
エグゼクティブラウンジシート | JBLプレミアムサウンドシステム |
また、上記標準装備だけでなく、インテリアにおいてはシートマテリアルにプレミアムナッパ本革を使用しています。インテリアカラーは指定がなければブラックとなり、本革のカラーもブラックになります。インテリアカラーで指定色のニュートラルベージュを選ぶと、ベージュカラーの本革シートになります。
本革に使用されているナッパレザーとは、柔軟で強靭な牛革に対してつけられている名称で、鞣(なめ)したことにより強靭ながら、柔らかさもある革となっています。また、インストルパネルに取り入れられている【UZURAMOKU】という杢目は、屋久杉やアカマツの古木に現れるうずら杢をモチーフにした杢目のパネルとなっています。うずら杢は、うずらの胸の羽根に似ていることからそう呼ばれています。
アルファードのExecutive Loungeのリセールバリューとは
新型アルファードの購入を検討する方にとって、気になる項目の一つは次の乗り換えの時を見越してのリセールバリューの高さではないでしょうか。
Executive Loungeはリセールバリューの高いグレードです。最上位グレードということで、新車購入時にそもそもの高い金額を支払われていると思います。乗り換えを検討するのであれば、売却時にも高値で手放しをして、次の車の購入資金に充てたいと思う方が多いでしょう。Executive Loungeは、売却先を間違わなければ高く売れる車です。まず、Executive Loungeは前項でもご紹介したように、もともとの標準装備がかなり多く、充実しています。中古車買取では、ディーラーオプションといった後付け可能なオプション以上に、購入時にメーカーオプションで設定が必要なものほど価値が上がります。メーカーオプションは後から付けることができないものや、限定といった付加価値があるためです。特にExecutive Loungeのみに設定されるパワーオットマンや左右独立ムーンルーフ、エグゼクティブラウンジシートなどは人気が高いため、再販時も高く売却できることから、リセールバリューを高くする要因のひとつになっています。
まとめ
こちらでは、2023年6月21日に発売を開始した新型アルファードについてご紹介しました。
8年ぶりのアルファードのモデルチェンジということで、買換えの検討をする方もかなり多くなっています。新型アルファードは、すでに販売店によっては当初の受注数を超過してしまっており、受注受付が終了しているところもあります。検討している方は、トヨタのウェブサイト等で近隣店舗の在庫状況を確認することをおすすめします。