高速道路での運転を経験したことがある方であれば、高速道路上に一定間隔で設けられているサービスエリアやパーキングエリアを利用したことがあると言う方がほとんどでしょう。
サービスエリアやパーキングエリアは、長時間の運転が想定される高速道路で、運転する人や自動車が『休憩を取る為』に設置されている施設だと思いますよね。しかし、最近では単なる休憩所としてだけでなく、様々な地産グルメや名物が楽しめるレジャースポットとしても注目されており、中にはサービスエリアを目的地としてドライブをするといった方も少なくないそうです。
しかし、サービスエリアやパーキングエリアは、どちらも高速道路上にある休憩所ですから、この二つをわざわざ分ける必要はあるのだろうかと疑問に思った事はありませんか?因みに筆者はこの疑問を持っていました。
そこで今回は、サービスエリアやパーキングエリアとはそもそもどういった物なのか?や、それぞれにはどのような違いがあるのかについてご紹介したいと思います。

そもそもサービスエリアとパーキングエリアって何?

(高速自動車国道との連結の制限)
第一一条 次に掲げる施設以外の施設は、高速自動車国道と連結させてはならない。
一 道路、一般自動車道又は政令で定める一般交通の用に供する通路その他の施設
二 当該高速自動車国道の通行者の利便に供するための休憩所、給油所その他の施設又は利用者のうち相当数の者が当該高速自動車国道を通行すると見込まれる商業施設、レクリエーション施設その他の施設
三 前号の施設と当該高速自動車国道とを連絡する通路その他の施設であって、専ら同号の施設の利用者の通行の用に供することを目的として設けられるもの(第一号に掲げる施設を除く。)
四 前三号に掲げるもののほか、政令で定める施設
引用元: 高速自動車国道法

高速道路は、上記の様な『高速自動車国道法』という法律がきちんと制定されており、本来、高速道路の沿道には商業施設などを設置してはいけないと、上記の様に定められています。しかし、サービスエリアやパーキングエリアは、トイレ休憩や給油のための施設として例外的に認められているのです。
「法律で定められている」と聞くと堅苦しく感じますが、近年では規制緩和や民営化によって、こういった施設内に温泉や遊園地の様な設備を有しているテーマパークの様なサービスエリアやパーキングエリアも続々と登場しています。
それでは、「サービスエリアやパーキングエリア」それぞれの『定義』って何なのでしょうか?多くの方は『サービスエリア=設備が整った大きな休憩所』、『パーキングエリア=最低限の設備の休憩所』といったイメージを持っているのではないですか?
以下でそれぞれの施設の定義を紹介してみましょう。

サービスエリアの定義

サービスエリアとは、一般的に「駐車場、トイレに加え売店、食堂、給油所」等の設備が備え付けられた休憩施設の事を指します。このサービスエリアは、50km間隔(北海道は80km)を目安に設置されます。
近年では上記の様な設備以外にも、本格的な温泉や宿泊施設、ドッグラン等が併設されたレジャー施設の様なサービスエリアも登場しています。

パーキングエリアの定義

パーキングエリアは、一般的に「駐車場、トイレ、必要に応じ売店」が備わっている休憩施設を指しています。パーキングエリアは、15km間隔を目安に設置されます。
パーキングエリアの中には、トイレと数台の自動販売機のみの場所など、サービスエリアとは違い、非常に小規模な施設も多いです。

サービスエリアとパーキングエリアの定義は上記の様に説明できます。しかし、両施設の説明の中に『一般的に』とつけたのにも理由があり、パーキングエリアだからと言って必ずしも小規模な施設とは限りません。例えば、関越道の三芳パーキングエリアは、規模の大きい商業施設も併設されており、上下線に給油所が備え付けられているなど、サービスエリアと何ら変わらない規模の施設になっています。明確な基準と考えると、サービスエリアは50km間隔、パーキングエリアは15km間隔で設置されるという事でしょう。

サービスエリアとパーキングエリアの違いは?

ここまでの説明でサービスエリアとパーキングエリアの違いはある程度わかっていただけたのではないでしょうか?
この違いは、『一般的に』と付言する必要がありますが「施設が大きいもの」がサービスエリア、「最低限の施設」がパーキングエリアと解釈できることが1つ、設置されている間隔が違うという事が1つの2つの違いがあると言えます。しかし、この2つの施設は、法律で明確に区分されているという訳ではないので、用途面で考えると根本的に何かが違うと言う事はなく、あくまでも名称が違う程度の認識を持っていれば問題ないのではないかと思います。

観光に便利なお勧めサービスエリアとパーキングエリア

最後にドライブ旅行の時には是非、知っておきたいサービスエリアとパーキングエリアを一覧でご紹介したいと思います!
お近くに住んでいる方であればドライブデートなどにもお勧めですよ!

SA / PA 高速道路 見どころ
淡路サービスエリア
(兵庫県)
神戸淡路鳴門自動車道 明石海峡大橋が綺麗に見える絶景!
岸和田サービスエリア
(大阪府)
阪和自動車道 豊かな自然と地元グルメが楽しめる!
海老名サービスエリア
(神奈川県)
東名高速道路 もはやショッピングモール!国内最大級の店舗数です。
浜名湖サービスエリア
(静岡県)
東名高速道路 浜名湖をのぞめる絶景!
EXPASA富士川 上り
(静岡県)
東名高速道路 絶景の富士山がのぞめるサービスエリア!観覧車もあります。
宮島サービスエリア下り
(広島県)
山陽自動車道 世界遺産『宮島』が望める絶景!
壇ノ浦パーキングエリア下り
(山口県)
中国自動車 目の前に関門海峡を望める!
与島パーキングエリア
(香川県)
瀬戸中央自動車道 瀬戸大橋と青空のコントラストを楽しめる!

まとめ

今回は皆さんが一度は疑問に思った事があるであろう「サービスエリアとパーキングエリアの違いって何?」という点についてご紹介してまいりました。今回の記事でサービスエリアとパーキングエリアには設置間隔の基準はあるけれど、その用途には明確な違いがないという事が分かりましたね。
一般的には「施設が大きいもの」がサービスエリア、「最低限の施設」がパーキングエリアという解釈ができ、また皆様もそういったイメージを持っていたことでしょう。しかし上述した通り、パーキングエリアの中には『関越道の三芳パーキングエリア』の様に大規模な施設もありますし、逆に『上信越自動車道の妙高サービスエリア』などはパーキングエリア並みの最低限の設備しか備えていません。この辺りの事を考えると、サービスエリアとパーキングエリアは、名称は違うけど根本的には同じと考えておいても問題はないと思います。

旅行や帰省、仕事などで長時間の運転が必要になった時には、ドライバーへの肉体的・精神的負担は想像以上にある物です。重大事故に起こさない為にも、運転中に少しでも疲れを感じたら最寄りのサービスエリアやパーキングエリアに立ち寄り、休憩を取るようにしましょう!