自動車を処分しようと思った時に、中古車として再販できないような『ガタ』がきている自動車の場合、その自動車を廃車することになりますね。
しかし、この『自動車の廃車』という物は、生きているうちに何度も経験するようなものではない為、自分で行おうにもやり方も分からないし、多少の費用は必要でも業者さんに依頼して廃車してしまおうと考える人の方が多いのではないでしょうか？
業者さんに廃車を依頼した場合、処分する自動車を引き渡してしまえば、基本的に後は何もすることはありません。しかし、ふと「本当に自分の自動車は廃車されたのだろうか？」「廃車すると言ってどこかに不法投棄されてはいないか…」等と不安になる事もあるかもしれません。そもそも、一般の方であれば『廃車』の正確な意味を分かっていない方も多く、引き渡した自動車がその後どう扱われるか分からない為、上記の様な不安が出てくる事もあるでしょう。
先に結論を言っておきますが、業者さんに依頼した『自動車の廃車』が適正に完了しているのかの確認は、インターネットを使えば簡単にできます。
そこで今回は、依頼した『自動車の廃車』がちゃんと行われたのか、確認する為のツールをご紹介したいと思います。
廃車に関する誤解と廃車の種類
まずは一般の方の間でよくある勘違いをご紹介しておきましょう。冒頭で触れた通り、『自動車の廃車』は、普段あまり経験するようなものではありません。したがって、多くの方は『自動車の廃車』と聞けば、その自動車をスクラップにすることだという認識を持っています。
しかし、この認識は間違っており、自動車の廃車という物は、「自動車の登録を抹消する」ための手続きの事を指しているのです。そしてこの自動車の廃車には種類があり、廃車後の自動車をどうしたいかによって最適な物を選択する必要があるのです。以下に、廃車手続きの種類を簡単にご紹介しましょう。
廃車手続きの種類
自動車の廃車手続きには『永久抹消登録』と『一時抹消登録』など、種類があります。どちらも自動車の登録を抹消する手続きなのですが、手続きの種類によってその後の自動車の状態は大きく変わります。
永久抹消登録とは
永久抹消登録とは、ボロボロになったもう動かない自動車など、二度とその自動車を使用しないといった場合に行う廃車手続きです。
この永久抹消登録は、自動車を解体（スクラップ）することが前提となっている為、「廃車＝スクラップ」の認識が広まったと考えられます。この永久抹消登録を行った自動車は、二度と公道を走らせることが出来なくなります。
一時抹消登録とは
一時抹消登録は、『一時的に』自動車の登録を抹消する手続きの事です。例えば海外への出張が決まった、病気や怪我で長期入院が必要になった場合等、将来的にはその自動車を使用する可能性がある場合に行う廃車手続きです。自動車は、上記の様に長期間使用しないといった場合でも、所有しているだけで使用の有無に関わらず税金などの支払いが必要になります。しかし、一時抹消登録をしておけば、そういった税金等の支払いをストップできるメリットがあるのです。使用を再開したいと思った時には『中古新規登録』という方法で再登録すれば、再び公道での走行が可能になります。
廃車手続きが完了して初めて納税義務が消えます。
「自動車を廃車にする」という事は、上記の様な手続きが完了して、初めてその自動車が『廃車』出来たという事になります。その為、自動車を解体工場に持っていき、解体（スクラップ）したとしてもその状態では廃車完了とは言えないのです。もちろん廃車が完了していないのですから、手元に自動車がなくなっていたとしても自動車税などの納税義務などは残っています。
自動車は使用の有無に関わらず、登録がある状態であれば税金の支払いはしなければなりません。したがって、自動車の盗難があった場合などでも、盗難届を出しただけでは納税義務は消えず、永久抹消登録や一時抹消登録などの廃車手続きをきちんと行って、初めて納税義務が消えるという事を覚えておきましょう。
これで『自動車の廃車』に対する誤解は解消できましたね。それでは、業者さんに廃車手続きを依頼した場合に「本当に廃車されたのか」確認する方法を見てみましょう！
廃車（永久抹消登録）が本当になされたか確認するには？
自動車が本当に廃車されたのか確認したいときには、「車検証のコピー」や「リサイクル券のコピー」を用意しておけば意外と簡単に出来ます。以下にその確認方法の流れをご紹介しますので、いざという時のためにこのページを「お気に入り」にでも入れておいてください！
STEP.1 自動車リサイクルシステムのページにアクセス
自動車の廃車がきちんとできているかの確認は『自動車リサイクルシステム』のホームページで見ることが出来ます。まずはアクセスしてみましょう。
STEP.2 『使用済自動車処理状況検索』をクリック
自動車ユーザーの方へというページが開きますので、『使用済自動車処理状況検索』をクリックしましょう。そうすると車両検索のページにアクセスできます。
STEP.3 必要情報の記入
ポップアップで車両検索の画面が開きますので、予め用意していた「車検証のコピー」と「リサイクル券のコピー」で必要情報を記入してください。情報の間違いがないか確認して問題なければ右下の『検索』ボタンを押してください。
STEP.4 処理情報の確認
情報に間違いがなければ1~3の手順で、自動車の処理情報が表示されます。このページでは、リサイクルに関して全ての情報が表示されており、全ての作業が完了している場合には、処理が完了している事が赤文字で表示されます。
この流れで自分の自動車がきちんと廃車されたのか確認することが出来ますので、不安がある場合は確認してみましょう。
まとめ
今回は、業者さんに自動車の廃車を依頼したけれど「本当に廃車されたのか不安…」といった場合に、どのように確認すればいいのか、その手順をご紹介しました。
自動車の廃車手続きは、何度も経験するような事ではありませんので、自分でやろうにもそのやり方が分からず、業者さんに丸投げするといった事も多いでしょう。その場合は、自分で各種手続きを行う訳ではないので、本当に廃車手続きが問題なく終わったのか心配に思うといった事も少なくありません。そんな時にはインターネットを使えば簡単に確認することが出来ますので、今回ご紹介した方法を覚えておくようにしましょう。また、廃車手続きには上述のように種類がありますので、どのようなパターンの廃車手続きを行うのか業者さんに聞いておきましょう！
