今回は、突然起こってしまい、ドライバーが非常に困ってしまう『バッテリー上がり』についてご紹介していきたいと思います。
近年の自動車には、様々な電子機器がつけられるようになっていますので、運転時には非常に便利な機能も多いのですが、その分バッテリーの消費は増えてしまっています。したがって、いざ自動車を使おうと思った時に「バッテリーが上がっていて動かない…」なんてことが起こる可能性も少なくありません。
自動車のバッテリーは、普段の生活の中でもメンテナンスを欠かさずに行っていると言う方はあまり多くないでしょうし、突然バッテリーがダメになってしまうと言う事も珍しい事ではありません。その為、自動車のバッテリーに関しては、普段から負担を掛けないように自動車の運転をする必要があるでしょう。
しかし、最近の自動車は、アイドリングストップや回生ブレーキなど、新しい機能も増えている為、どのような行為がバッテリーに負担をかける行為なのかイマイチ分からないと言う人は少なくないのではないでしょうか?そこで今回は、自動車のバッテリーの基本的な原理と、バッテリーの負担になる行為をご紹介していきたいと思います。

自動車のバッテリーの基礎知識を抑えておきましょう

まずは、自動車のバッテリーについて、その基本的な原理についてご紹介しておきましょう。一般的な自動車のバッテリーは、携帯電話のバッテリーなどとは異なり、毎日電源に挿して充電しなければならないなんてことはありませんね。これは、携帯電話などのバッテリーの充電方法と、自動車のバッテリーの充電方法が異なる為なのです。
簡単に説明すると、自動車のバッテリーは、走行中等にエンジンが回転する力を利用して、オルタネーター(発電機)を回し発電します。そして、そこで発電した電気によってバッテリーを充電する仕組みとなっているのです。
その為、最近増えているアイドリングストップ車等となると、信号待ちで自動車が停止した場合、エンジンも停止してしまうので、アイドリングストップ中はバッテリーへの充電が行われないと言う事になります。

アイドリングストップ車のバッテリーは高い?

皆さんは、自動車の運用上で、最も電力消費が大きなものは何だか知っていますか?実は、自動車の電力消費が最も大きいのは、エンジンを始動させるために動くセルモーターなのです。もちろんセルモーターは、常に動いているわけではなく、一度エンジンがかかってしまえば、走行中に電力を消費することはありません。
しかし、アイドリングストップ機能を持っている自動車であれば、信号待ち等で停車する度にエンジンが停止し、再発進の時にはセルモーターを動かす必要があるのです。セルモーターの消費電力は、瞬間最大で300A(アンペア)以上※1とも言われ、何度も大きな電力消費が必要になるのです。したがって、アイドリングストップ機能を持つ自動車は、通常の自動車よりも高効率のバッテリーが必要になり、バッテリー本体の価格も通常よりも高額になってしまいます。

※1一般車両の消費電力について、エアコン風量最大時のブロアモーターで18A程度、ハイビームのヘッドライトで11A程度と言われています。

バッテリーの負担になるNG行為について

それでは次に、バッテリーに負担をかける行為についてみていきましょう。自動車のバッテリーは、使用環境によって異なる物ですが、一般的に2~3年程度が寿命と言われています。もちろん、普段からメンテナンスを欠かさずに行い、以下にご紹介するようなバッテリーの負担になる行為を行わなければ長持ちさせることも可能でしょう。

エアコンの使い過ぎに注意

エアコンの消費電力については誰もがわかりやすい事ですね。自動車だけでなく、ご家庭内でも節電の為、エアコンの温度設定などに注意している人も多い事でしょう。
しかし、注意が必要なのは、家庭用のエアコンと自動車用のエアコンは、そもそも仕組みが異なりますので、同じような方法では消費電力の節約にはならないと言う事です。自動車用にしても家庭用にしても、室外機(コンデンサー)と室内機(エバポレーター)の2つを使って空気を冷やすと言う仕組みは同じなのですが、ここから先の構造が異なるのです。
家庭用エアコンなどは、ファンが内蔵され、冷たい空気を送る物なのですが、自動車はファンが別体になっています。そして、室外機と室内機はエンジンの動力で動かしているのですが、ファンはバッテリーの電力を消費して動くと言う仕組みなのです。つまり、自動車に関しては、温度設定を出来るだけ下げて、ファンを弱めた方がバッテリーの消費電力を下げる事になると言う事です。逆にしていた人は多いのではないでしょうか?

使用する機会が少ない自動車のバッテリーは劣化が早い

バッテリーは、上述したようにエンジンを回すことによって充電を行っています。その為、年に数回しか使わない、近所に買い物に行くときだけちょっと使う、と言った使用方法であれば、バッテリーの電力が放電され、劣化が早くなってしまいます。
バッテリーという物は、駐車場に停めている状態でも、日々微弱ですが放電を続ける物なのです。したがって、普段使用しない自動車や近距離しか走っていない自動車は、いざ自動車が必要になった時に、エンジンがかからない…等のバッテリー上がりを起こす可能性が非常に高くなってしまいます。このような状況を防ぐには、自動車を使用する場面において、近所の買い物だけで済ますのではなく、まとめて用事を済ますように自動車が走行している状態を出来るだけ伸ばすようにするなどの対策をとると良いでしょう。
因みに、年に数回しか乗らないと決まっているような自動車であれば、放電を防ぐためにバッテリープラグを外して保管しておくことも有効です。

電子機器をたくさん使用する

近年の自動車であれば、カーオーディオを始め、カーナビやETC、ドライブレコーダー等と、非常に多くの電子機器が装備されるようになっています。もちろんのことですが、このように電子機器が増えれば増えるほど使用電力も多くなり、バッテリーへの負担も大きくなります
特に注意が必要なのが『スピーカー』です。オーディオ機器自体は、そこまで大きな電力を使用するわけではないのですが、スピーカーの消費電力はバカにできません。さらに、車内で音楽を楽しみたいと言うドライバーの方は、後部座席などにも大きなスピーカーを設置する人などもいます。こうなると、非常に消費電力が大きくなってしまいます。
近年人気のワンボックスやSUV等は車体も大きいため、車内にスピーカーを増やしたいと思うのも理解できますが、あまり安易にスピーカーを増やしてしまうと、突然のバッテリー上がりに困ってしまうなんてことも珍しくないのです。
どうしても、車内の音響に拘りたいと言うのであれば、スピーカーの消費電力を計算して、別バッテリーを装備するなどの対策をした方が良いでしょう。

まとめ

今回は、自動車の運用上、非常に困ってしまう事が多い『突然のバッテリー上がり』についてご紹介してきました。
上述したような行為は、普段のカーライフの中であまり意識することもないでしょうし、バッテリーに負担のかかる行為だったとは…と驚いた方も多いのではないでしょうか?
他にも、バッテリー上がりの原因として多いと考えられるのは、降車時に室内灯やヘッドライトを消し忘れてしまう事も挙げられます。これは、単純に不注意の『うっかりミス』と言えるものなのですが、これを減らすことでバッテリーの寿命を縮める危険性は大きく減らすことが出来ると言えるでしょう。
バッテリーは、自動車にとって必要不可欠な物ですので、出来るだけ長持ちするように、普段からメンテナンスを欠かさないようにしましょう!