2014年夏に記録的なガソリン価格の高騰が起きたことは記憶にあるかと思いますが、その後はじわじわと値下がりを続けてきたのがこの5年間の推移です。

オイルショックのような出来事がいつ起きるともわかりませんし、車を運転する人のみならず物流における運送料の面からもガソリン価格は市民にダイレクトに影響を与えますので、今後もガソリン価格の推移はチェックしておきたいところです。

そこで、今回は私たちの生活を左右する今後のガソリン価格変動予想についても予測してみましょう。

ガソリン価格が上がるのはどんな理由?

アメリカがイラン核合意から離脱し経済制裁としてイランからの輸入をストップしたから

イラン核合意とは、2015年7月にイランの核兵器に関する開発のスピードにストップをかけるべく、アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・中国・ロシアとイランの間で結ばれた合意のことです。
この合意を経て、それまでイランに与えてきた経済制裁を緩和する流れとなりました。

しかしこの時点でトランプ大統領は核合意の内容には不足があることを明言しており、イランの動向次第では合意を離脱する可能性については常に暗に示していた節もあります。

そして2018年秋、核合意の内容に追加した事項があったのか、イランの核開発の動きに怪しい点があったのかはっきりとは提示されていませんが、今回の核合意離脱を経て経済制裁を再開することになったのです。

これを受けて、日本の原油の約5%を占めていたイランからの原油輸入が止まったことから、一時的に国内の原油総量が不足したことでガソリン価格が高騰しました。
その後、サウジアラビアから輸入量を補填できたことで、ガソリン価格も下降傾向になり、そこからは横ばいの状態が続いています。

つまり「需要と供給のバランス」です。量が減れば価格は上がる図式そのものですね。
今後も、もし原油国との間で何かしらの大きなトラブルが起きれば、石油を産出できない国では価格が高騰する惨事は避けられません。

石油の元売り会社業界の経営統合が進んでいるから

ガソリン価格の推移を左右するのは、各ガソリンスタンドでの販売価格そのものです。

今までは、作り過ぎたガソリンを製造会社が商社などへ安値で転売したものを市場に供給することで、ガソリンをいかに安く売って消費者を集めるかという手法が用いられてきました。

これを逆転玉と呼び、自社ガソリンスタンドブランドを持っている商社が有利とされてきました。

しかもこの商社同士での価格競争が激化したので、どんどん統廃合が進み、今や逆転玉が無い適正価格のみでのガソリンの供給が行われている状態です。

これは言ってみれば「ガソリン代が高くなった」のではなく、「安いガソリン代に慣れてしまっていた」だけであり、本来の価格に戻ったとも言えます。

今後もし逆転玉が余ったとしても、統廃合が進んで業界が大手ばかりになったので、ガソリン価格がスタンドによってバラつきがある現象は抑えられるのではないかと予想されます。

今後のガソリン価格はどうなる?

2014年に200円近くまで上がったガソリン代がじりじりと下がりつつ、現在では130円台をマークすることもある安定供給が続いています。

今後は、世界的にハイブリッド車、さらには電気自動車が増え続けるはずですので、ガソリン価格そのものは上がらなくても、全体の費用としては抑えることができるようになるでしょう。

最終的には原油そのものの減産を目指しているわけですから、他のエネルギー源の確保がますます急がれています。

かつてのオイルショックで石油製品の価格が高騰したように、石油はガソリン以外での需要が比重を占めているのは否めません。

そのため、他のエネルギー源の供給が一時的にでも見込めない状況が続いてしまうと、またガソリン価格に反映されることもあるでしょう。

特に、災害などで原子力発電による安定供給が持続できないような場所では、ガソリン代が値上がりすることも考えられます。

地球環境に優しい車の開発と同時に、日本は今後も新たなエネルギー源の確保と安定供給、エコな暮らしそのものの見直しなどを大切にしていかなければなりません。

まとめ

2018年から2019年は、1リットルあたりのガソリン価格は130円台と150円台の間を行ったり来たりしている印象でした。

このままこのガソリン価格が推移してくれると、生活の面でも車を維持する面でも安心と言えそうです。

しかし、円安傾向が出て来てしまうと一気に2014年夏の時のような高騰が起きますし、10月からは消費税も増税されますので、全体的に5円~10円ほど値上がりして140円台後半から160円台の間で落ち着くのではないかと予想されます。

近年は環境性能重視の車づくりがメーカー主導で行われていますので、所有する側もガソリン価格の面より地球環境に優しい車に乗るのが当たり前になりつつある昨今です。

電気自動車などもその代表で、私たちは知らない間にガソリン価格に影響を受けにくい生活環境の整備を築いているところなのかもしれませんね。